「歯周病ケアをする際はどんな歯ブラシを使ったらいいの?」
「歯ブラシの選び方を知りたい」
「歯を磨くと出血するけど、このまま磨いていいの?」
このような疑問を抱えている方が多いのではないでしょうか。歯周病対策のグッズがたくさん薬局で売られているため、悩んでしまいますよね。
歯周病をケアするためには、歯垢をしっかり取り除くことが大切です。基本的には使いやすい歯ブラシであれば差し支えありませんが、歯と歯茎の間を丁寧に磨けるものを選びましょう。
この記事では、歯周病をケアする際の歯ブラシについて、以下のポイントを解説します。
- 歯ブラシを選ぶ際に見るポイント
- 歯周病ケアをする際の磨き方
- 磨く際に注意するポイント
詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
歯周病ケアする際の歯ブラシを選ぶ際に見るポイント
歯周病ケアをする際、歯垢を落としやすい歯ブラシを選ぶ必要があります。歯ブラシを選ぶ際に見るポイントは以下の通りです。
・ヘッドの大きさは小さめ
・出血を抑えるために毛の硬さは柔らかめ
・柄の形は持ちやすいもの
ヘッドが小さいと奥までしっかり届くので、歯垢を落としやすくなります。それ以外には特に条件はなく、ご自身が使いやすいものを選べば問題ありません。
歯茎から出血があったり、腫れていたりする場合は、歯磨き中に痛みを感じることもあります。その場合、歯茎を傷つけないように柔らかめの歯ブラシを選ぶと良いでしょう。
▼歯ブラシの選び方について知りたい方はこちら▼
【歯ブラシの選び方】普段の歯磨き用におすすめの選び方を年齢別に解説
歯周病の時に歯ブラシを使って良いの?
歯周病になると出血しやすいので、歯ブラシを使っていいのか気になる方が多いでしょう。
歯垢を取り除くと歯周病のケアに繋がるので、歯磨きを使ってブラッシングをするべきです。逆に、出血するからと歯磨きを疎かにすると、ますます歯周病が進行してしまいます。しかし、血が出やすいので力加減には注意しましょう。
もし、痛みが酷くて磨けない場合は、歯科医院へ相談して指示を仰ぎましょう。
歯ブラシを使って歯周病ケアをする際に気をつける場所4選
歯ブラシを使って歯周病ケアをする際に気をつける場所は以下の4つです。
- 歯と歯の間
- 歯と歯茎の間
- 前歯の裏側
- 高さの違う歯
それぞれ解説します。
【磨き方1】歯と歯の間
歯と歯の間は歯垢が溜まりやすいので、正しく歯ブラシを当てる必要があります。
隙間を狙ってしっかり歯ブラシを当て、5〜10ミリ程度で小刻みに動かします。うまく磨けない場合は、歯ブラシを縦向きにして隙間に垂直に当てて磨きます。
デンタルフロスや糸ようじを併用することで、しっかり汚れを落とせます。
【磨き方2】歯と歯茎の間
歯と歯茎の隙間の歯垢を取り除かないと、歯周ポケットができてしまい、歯周病に繋がります。
歯と歯茎の間を磨く際は歯ブラシを斜めに当てて、角度を45〜90度に調整しながら小刻みに動かします。
磨きにくいですが、奥まで届くように工夫しましょう。
【磨き方3】前歯の裏側
前歯の裏側は磨きにくいので、歯垢が歯石化しやすいです。
前歯の裏側は、縦向きにして歯ブラシの先を当て、小刻みに動かして磨きましょう。歯
ブラシの先を、歯と歯茎と間にしっかり当てることで、歯垢をしっかり落とせます。
【磨き方4】高さの違う歯
高さが違う歯は歯垢が残りやすいです。低い方の歯に歯ブラシが当たりにくいので、注意して磨きましょう。
高さの低い方は斜め横から歯ブラシを当てて、小刻みに動かしましょう。まとめて磨かず、1本ずつ丁寧に磨くと歯垢が残りにくいです。
歯ブラシを使って歯周病をケアする際に注意するポイント4選
歯ブラシを使って歯周病をケアする際に、注意するポイントは以下の4つです。
- 1回の歯磨きで10分以上磨く
- 食後のタイミングで磨く
- 歯ブラシは鉛筆のように持つ
- 定期的に歯ブラシを交換する
それぞれ解説します。
【ポイント1】1回の歯磨きで10分以上磨く
1回の歯磨きで10分以上かけて磨きましょう。
時間をかけて磨くことで歯垢をしっかり取り除けます。歯は1本ずつ磨き、歯茎の隙間まで丁寧に磨きましょう。
毎食後に磨くのが難しい場合は、夜だけでもしっかり時間を確保してください。睡眠中は唾液の分泌量が落ち、口内に細菌が増えやすくなります。そのまま歯周病が進行する原因になってしまうので、歯垢を残さずに就寝することが大切です。
▼歯磨きの時間について知りたい方はこちら▼
1回の歯磨きの時間は10分以上必要!正しいブラッシングや意識することを解説
【ポイント2】食後のタイミングで磨く
歯磨きは食後すぐに行いましょう。食後は口内が酸性になり、歯が溶けやすい状況です。早めに汚れを取り除いてあげましょう。
歯垢や歯石が歯周病の原因です。予防のためにも、これ以上進行させないためにも、早めのケアが重要です。
▼歯磨きのタイミングについて知りたい方はこちら▼
歯磨きするタイミングはいつがいい?お口の健康を保つブラッシングの習慣とは
【ポイント3】歯ブラシは鉛筆のように持つ
歯ブラシは鉛筆のように持って磨きましょう。
鉛筆のように歯ブラシを持つことで歯ブラシを小刻みに動かしやすくなります。また、手に力が入り過ぎるのを防げます。
歯の表面や歯肉にダメージを与えないよう、鉛筆持ちにして優しく磨きましょう。
【ポイント4】定期的に歯ブラシを交換する
定期的に歯ブラシを交換しましょう。
歯ブラシは雑菌が繁殖しやすいです。また、毛先が開いてしまうと、汚れが落ちにくくなったり、歯茎を傷つけたりする原因になります。
1ヶ月に1回のペースで歯ブラシを交換しましょう。
歯周病ケア時に歯ブラシ以外で意識するポイント3選
歯周病ケア時に歯ブラシ以外で意識するポイントは以下の3つです。
- デンタルグッズを使う
- 生活習慣を見直す
- 定期的に歯科医院へ行く
それぞれ解説します。
【ポイント1】デンタルグッズを使う
デンタルグッズを使用することで、歯垢をしっかり取り除けます。
歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、歯ブラシでは届きにくい場所の歯垢を除去できるので、歯周病を予防できます。薬局やコンビニで簡単に買えるので、歯磨き後に使いましょう。
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フロスと歯間ブラシは両方使うべき?特徴や使い方を解説
【ポイント2】生活習慣を見直す
生活習慣を見直してストレスを減らすと、歯周病を防げます。
以下のような生活を送ることで、抵抗力を高めて細菌感染を予防できます。
- 睡眠をしっかりとる
- 健康的な食事をとる
- リラックスする時間をとる
健康的な生活を送り、ストレスを減らしましょう。
【ポイント3】定期的に歯科医院へ行く
歯科医院へ定期検診に行き、歯周病の進行を防ぎましょう。
定期検診に行くことで、歯周病が悪化する前に治療を行うことができます。重症化する前に、治療すれば、早く終わらせられます。また、歯垢をしっかり取り除くことができれば、歯周病の発症を予防できます。
3ヶ月に1回くらいのペースで通い、口内状態を確認してもらいましょう。
まとめ
この記事では、歯周病ケアする際の歯ブラシについて、以下のポイントを解説しました。
- 歯ブラシを選ぶ際に見るポイント
- 歯周病ケアする際の磨き方
- 磨く際に注意するポイント
歯周病ケアにおいて、歯ブラシ選びは重要です。しっかり歯垢を落とせるように、自分に合った歯ブラシを選びましょう。
また、歯周病を防ぐためには歯科医院へ定期検診に行きましょう。3ヶ月に1回くらいのペースで定期検診を受けることで、歯周病の重症化を防ぐことができます。
※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。