銀歯が臭う?6つの原因や対策を歯科医が徹底解説

「銀歯を入れてから口臭が気になる」「銀歯の臭いってどうなの?」などの疑問を持つ方もいるでしょう。

銀歯をして治療してから口が臭ってくるように感じると、そもそも治療方法が良かったのかという不安も出てきますよね。また、歯を補うために銀歯を選択したいけど、臭いが出るのは嫌という方もいるでしょう。

そこで、この記事では、

  • 銀歯は臭い?口臭の原因?
  • 臭いが気になる6つの原因
  • 臭いの対策
  • 口臭に気づくには

などをご紹介します。
ぜひ、参考にしてください!

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

銀歯は臭い?口臭の原因?

結論からいうと、銀歯自体がにおいの原因になるわけではありません。銀歯自体は、金属なので無臭です。

ただし、口臭が気になる方で、銀歯が臭いの発生源となることは多くあります。
お口のケアが不十分で状態が悪くなることで、臭いを発生させるのです。たとえば、銀歯の表面にこびりついた食べカスなどの汚れが腐敗するのが原因の一つです。

口の中が何か苦い感じがしたり、フロスを通したときに臭いを感じたりする場合も、銀歯が原因で発生してる場合もあります。
具体的には、「ゆで卵のような臭い」「生ゴミの臭い」「膿の臭い」などと例えられます。

銀歯の臭いが気になる6つの原因

それでは、銀歯の臭いが気になる6つの原因をご紹介します。

  1. 銀歯と歯の間に汚れが溜まる
  2. 二次カリエス
  3. 化膿している
  4. 銀歯の傷に汚れがつく
  5. 銀歯が劣化する
  6. 接着剤が溶け出す

【原因1】銀歯と歯の間に汚れが溜まる

銀歯と歯の間に汚れが溜まることで、臭いの原因となります。
銀歯と歯の間をどれだけ少なく作っていても、ミクロ単位で隙間ができてしまうのです。

少しの隙間に汚れが溜まり、細菌が発生することで臭いの原因となってしまいます。

【原因2】二次カリエス

銀歯の中で新たに発症する虫歯を、二次カリエスと呼びます。
銀歯の臭いが気になる場合は、新たに虫歯ができている可能性もあります。

虫歯は細菌感染のため、そのままにしておくと、臭いを放ち続けます。はやめに治療しましょう。

【原因3】化膿している

歯の神経をとって銀歯をかぶせると、神経をとった根尖部分が再度化膿することがあります。

口内に膿が溜まると、細菌が発生し臭いの原因になってしまいます。膿の治療をしないかぎり、においが収まることはありません。こちらも早めに治療しましょう。

▼歯茎の膿についてさらに詳しく知りたい方はこちら▼
>>歯茎の膿はどうしたらいい?原因・治療法とともに応急処置の仕方まで紹介!

【原因4】銀歯の傷に汚れがつく

銀歯は傷が付きやすいのがデメリットです。目に見えなくてもいくつもの傷があり、そこに汚れがつくことで細菌が発生し、臭いの原因となります。

銀歯が古くなるほど傷の数も増えて、臭いも気になるようになる可能性があります。

【原因5】銀歯が劣化する

銀歯は金属であるため、水や酸でさびたり変質したりしてしまう弱点があるのです。
それにより、臭いを発生させる可能性もあります。

また、劣化することで表面がデコボコして、そこに細菌が溜まることもありえます。それにより、臭いを放ちます。

【原因6】接着剤が溶け出す

銀歯は歯との隙間をセメントで埋めます。
このセメントは唾液に溶け出すことがあり、銀歯と歯の隙間が生まれてしまう可能性があるのです。

隙間が生まれると汚れや細菌が入り込んで、臭いを発生させたり虫歯の原因になったりする場合もあります。

銀歯の臭いの3つの対策

それでは次に、銀歯の臭いの3つの対策をご紹介します。

  1. 丁寧な歯磨き
  2. デンタルケアグッズを使う
  3. 歯科医院でメンテナンス

【対策1】丁寧な歯磨き

日々の歯磨きをより丁寧に行うことで臭いを対策できます。
汚れが溜まる前に、少しでも口内を清潔に保つことが大切です。

銀歯があると、どうしても歯との隙間に汚れが溜まりやすく、臭いの原因となってしまいます。
日頃から丁寧な歯磨きをすることで、汚れが溜まるのを防ぐことにつながります。

【対策2】デンタルケアグッズを使う

2つ目の対策として、デンタルケアグッズを使うということも大切です。
歯ブラシで歯を磨くだけでは、どうしても取りきれない汚れがあります。

また、うまく歯ブラシを使えていない場合もあり、奥の汚れや細かいところまで届かないこともあります。

そんなときに、歯間ブラシやマウスウォッシュなどを利用することで、さらに汚れや細菌が溜まりにくくなります。

マウスウォッシュには、口臭に特化したものもあるので、気になる方は使ってみてください。

【対策3】歯科医院でメンテナンス

どれだけセルフケアを頑張っていても、取りきれない汚れもあります。特に、銀歯が古いと汚れも溜まりやすくなり、自宅ではなかなか取りきれません。

歯科医でメンテナンスをすることで、自宅では取りきれない細かい汚れなど取ることができます。
また、定期的にメンテナンスをすることで、口内のトラブルが早期発見できるので3ヶ月に1回を目安にお越しください。

口臭に気づく3つの方法

原因と対策をお伝えしました。
続いては、自分の口臭に気づく3つの方法をご紹介します。

  1. コップや袋を使ってセルフチェック
  2. 第3者によるチェック
  3. 口臭測定器でチェック

【方法1】コップや袋を使ってセルフチェック

1つ目は、自分でチェックできる方法です。
未使用のビニール袋や清潔なコップやに息を吹き込み、直後に臭いを確認しましょう。

手軽にどこでも行える方法で、誰にも知られず口臭のチェックがしたいという方におすすめです。

【方法2】第3者によるチェック

周りの人の、口臭に対する反応が気になる方は、信頼のおける人にチェックを頼むという手もあります。

口臭が慢性化していると、臭いになれてしまっていて、自分では気付きにくいことがあるのです。

自分では何も感じないけど、口臭があるか気になるなという方は、家族や友人など信頼できる人にチェックをお願いしましょう。

【方法3】口臭測定器でチェック

口臭測定器で口臭レベルをチェックする方法もあります。

家庭用ならば数千円くらいで購入できるものも。手軽なので、つかってみても良いでしょう。

口臭測定器を備えている歯科医院もあります。より正確に測定を行うことができるでしょう。残念ながら当院では採用しておりません。

まずは気軽に病院へ

銀歯による臭いの原因や対策などをご紹介しました。

銀歯自体はにおいの発生源にはなりませんが、適切なケアができずお口の状態が悪化すると口臭がすることがあります。
日々のケアをきちんと行い、予防していきましょう。

現在、口の臭いが気になる方や銀歯について悩みがある方は、お気軽に歯科医へご相談ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。