みなさんこんにちは、むかえ歯科・小児歯科です。
お子さんのお口の臭いが気になっている方もいるのではないでしょうか?
「しっかり歯磨きをしているはずなのに口臭がする」といったお悩みに今回はお答えします。
お口の臭いの原因や、対処法について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
子どもの口臭の原因6選
子どもの口臭の原因としては、以下のようなものが考えられます。
- お口のケアが足りていない
- 虫歯や歯周病になっている
- 生理的な現象による
- 口呼吸をしている
- 風邪を引いている
- お腹の調子が悪い
- ストレスを感じている
- 糖尿病になっている
それぞれの原因について詳しく解説していきます。
1. お口のケアが足りていない
歯磨きが足りていなかったり磨き残しがあったりすると、口内にプラークが貯まります。
このまま除去できないでいると、プラークからガスを発生し、口臭の原因になります。
歯の隙間や奥歯がしっかり磨けているか、改めて確認しましょう。
2. 虫歯や歯周病になっている
虫歯や歯肉炎、歯周病になっていると、臭いが発生します。
虫歯は最近が集まった場所であり、穴に細菌も溜まりやすいため、臭いの原因となります。
また、歯茎に炎症がおきる歯肉炎も臭いの原因です。
歯肉炎・歯周病と言うと、大人の病気という印象をお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、実際は、5歳~20歳までの子供の2人に1人は歯肉炎を発症しており、お口の状態に注意が必要です。
3. 生理的な現象による
生理的な現象により、お口から臭いを発することもあります。
起床直後や緊張しているときが一例です。
このような唾液が少なくなるシーンでは、口臭が発生します。
これは、誰にでも自然に起こりうるものであり、一時的なものなので心配する必要はありません。
4. 口呼吸をしている
習慣的に口呼吸をしているお子さんも、お口の臭いが気になってくることがあります。
口呼吸になる原因は、以下のようなものです。
- 鼻詰まり
- お口の筋肉が弱い
- 出っ歯
口がぽかんと空いていると乾燥するため、口臭の原因になります。
口呼吸は歯並びの乱れにもつながることがあるため、鼻呼吸ができるようにしてあげる必要があります。
鼻が詰まっている場合は耳鼻科へ、筋肉が弱い場合や出っ歯が気にある場合は歯科医院へご相談ください。
5. 風邪を引いている
風邪を引いている場合も、一時的に口臭が強くなることがあります。
発熱がある場合は特に、唾液の分泌が抑制されるためです。
また、免疫力や抵抗力が下がることも、お口の臭いの原因となりえます。
6. お腹の調子が悪い
お腹の調子が悪く、消化器系の不調があると、ガスが出てきて口臭が強くなります。
うんちのような臭いがする場合は、消化器が影響している可能性があります。
7.ストレスを感じている
普段から子どもがストレスを感じていると、口臭が気になるケースが多いです。
精神的な負担がかかると、口内が乾燥しやすいです。
その結果、細菌が繁殖して口臭の原因になります。
ストレスを抱えている要因は、塾や習いごとで忙しかったり、学校での人間関係に悩んでいたりすることが考えられます。
8.糖尿病になっている
糖尿病になると、ケトン体という物質が分泌されます。
このケトン体には独特の酸っぱい臭いがあり、口臭の原因になっている可能性があります。
なお、糖尿病は、以下の2種類に分けられます。
- 1型糖尿病:先天的に発症する
- 2型糖尿病:肥満や食生活の乱れなどにより後天的に発症する
特に、1型糖尿病は先天的なものなので、子どもでも発症する可能性があります。
子どもの口臭は指摘し過ぎに注意
ここまでお子さんの口臭の原因についてご説明してきましたが、臭いが気になるからといって本人に指摘するのは避けたほうが良いでしょう。
過度に臭いを気にするようになってしまい、精神面に影響します。
むしろ臭いを気にしているときは、気にならないと伝えてあげることが大切です。
お口の臭いは原因を突き止めなければ改善しません。
また、そもそも生理的口臭で、誰しも起こりうるものが気になっているだけという可能性もあります。
そのため、お子様の口臭が気になる場合は、ぜひ歯科医師に相談してみてください。
お口の状態を確認した上で、アドバイスや治療をいたします。
子どもの口臭ケアにおすすめの方法3選
口臭対策の中には、お家でできるものもあります。
具体的な対策方法を2つ紹介します。
- 歯磨きのやり方を見直す
- 食習慣を見直す
- こまめな水分補給を意識する
ぜひ、日頃の習慣から見直していきましょう。
1. 歯磨きのやり方を見直す
お口に汚れが残っており、臭いの原因となっている場合には、歯磨きのやり方を見直しましょう。
軽い力で1本ずつ磨くように意識して、小刻みに動かすのがポイントです。
子どものうちは、仕上げ磨きをしてあげ、落としそびれた汚れをしっかり磨いてあげましょう。
歯磨きを嫌がらずにするようになる方法や、具体的な磨き方は別記事で解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
▼子どもの歯磨きについて詳しく知りたい方はこちら▼
>>【幼児向け】歯磨きのコツは?嫌がる子どもを歯磨き好きにするコツや仕上げ磨きの方法も紹介
2. 食習慣を見直す
食習慣を見直すのも口臭の対策になりえます。
よく噛む習慣をつけることで、口周りの筋肉が鍛えられ、口呼吸の改善に繋がります。
唾液の分泌も促されるため、乾燥が原因となる口臭をおさえられます。
ダラダラ食べるのを防ぐことも効果的と言われています。
よく噛み、時間を決めて食べるようにすることで、お口の健康を守りましょう。
3. こまめな水分補給を意識する
子どもの口臭対策のためには、こまめに水分補給をさせましょう。
口臭の原因のひとつは、唾液の分泌量が減り、口内が乾燥することです。
細菌が繁殖しやすく、お口の臭いが気になります。
ただし、水分補給の内容には注意が必要です。
甘いジュースは虫歯の原因になるため、水かお茶を選びましょう。
歯医者で行う!子どもの口臭への3つの対処方法
口臭がきになるお子さんに対して、歯医者で行う治療も紹介していきます。
- 虫歯の治療
- クリーニング
- 歯磨き指導
お口の状態の確認だけでも、ぜひ定期検診にお越しください。
1. 虫歯の治療
虫歯や歯肉炎など、お口にトラブルがある場合は治療を行います。
乳歯は永久歯に生え変わるからと、虫歯を放置するのはおすすめしません。
乳歯の虫歯が、永久歯の生え方に影響する可能性があるからです。
また、乳歯は永久歯に比べて、虫歯の進行が早いのも特徴です。
早めに発見ができれば、治療期間が短くすむため、早期に治療を進めましょう。
▼子どもの虫歯について詳しく知りたい方はこちら▼
>>幼児の虫歯は治療すべき?虫歯予防のためにするべきことは?
2. 歯のクリーニング
歯医者では、お家のケアで落としきれなかった汚れを落とせます。
歯石になると歯ブラシでは落とせないため、歯科医院での治療が必要です。
また、奥歯などの磨きにくい溝にはシーラントを施し、汚れがつきにくくする治療も行えます。
3. 歯磨き指導
お口の状態を確認した上で、磨きのこしが多い場所を把握し、歯磨きの指導も行います。
普段のブラッシングが十分か気になっている方はアドバイスいたしますので、ぜひご相談ください。
子どもの口臭が気になる場合は歯科医院にご相談ください
子どもの口臭の原因にはさまざまなものが考えられます。
生理的な現象の場合もあり、必ずしもお口にトラブルが起きているわけではありません。
臭いを気にしすぎて指摘してしまうと、子どもを傷つける可能性もあるので要注意です。
一方で、虫歯などのトラブルが起きている場合もあるため、原因はしっかり確認しましょう。
「原因がわからないけれどもお口がなんとなく臭う」という場合は、お近くの歯科医院へ相談ください。
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