「子どもが歯磨きを嫌がってしまう」
「虫歯になって欲しくないけど歯磨きの時にぐずられて辛い」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
歯磨きはとても重要なことですが、子どもにとっては嫌な行為だと思われてしまうことが多いですよね。歯磨きの必要性を伝えたとしてもまだ理解できる年齢ではありませんし。
この記事では、幼児の歯磨きのコツを以下の部分を中心に紹介しています。
- 歯磨きを嫌がる理由
- 前向きに取り組んでもらうコツ
- 歯磨き好きにするためのポイント
今日から実践できることばかりなのでぜひお役立てください。
幼児の歯磨きを嫌がる4つの理由
歯磨きを嫌がるのには、幼児ならではの理由があります。
幼児が歯磨きを嫌がる主な理由は、以下の4つ。
- 痛い・違和感がある
- 怒られるのが嫌
- 機嫌が悪い
- つまらない
詳しく解説していきますので、お子さんがどれに当てはまっているか確認しましょう。
1.口の中が痛い・違和感がある
口の中が痛かったり、違和感を感じていたりすることが原因で、歯磨きを嫌がってしまう場合があります。
口の中に異物が入っているので、歯磨きを始めたばかりの頃に違和感を感じるのは仕方ないですね。
痛がっている場合は、仕上げ磨きの力が強い可能性があります。
ペングリップ(鉛筆持ち)をすると歯茎に無理な力がかかりにくいので、持ち方を変えてみてもよいでしょう。
2.怒られるのが嫌
怒られるのが嫌で歯磨きを嫌がっている場合があります。
ほとんどのお子さんが、歯磨きを嫌だと言ったことがあると思います。
その際に「我慢しなさい!」「虫歯になっちゃうよ!」と怒ってしまいがちですよね。
何度怒られてしまうと「歯磨き=怒られる」みたいなイメージを持ってしまいます
また、歯磨き中に押さえつけられるのが嫌だと感じるお子さんもいます。
なるべく怒らず、歯磨きに対して悪いイメージを与えないように心がけてくださいね。
3.機嫌が悪い
機嫌が悪いタイミングで歯磨きをしようとすると嫌がることが多いです。
歯磨きは、寝る直前などの眠たい時間にすることが多いですよね。
寝たいのに無理やり歯を磨かれるのを嫌だ、と感じるお子さんも多いです。
寝る前の不機嫌になりやすい時間ではなく、ご飯を食べてすぐなどの、機嫌の良さそうな時間に歯を磨く習慣をつけたいですね。
4.つまらない
歯磨きをつまらないと感じで嫌がっているお子さんもいます。
歯磨きは歯を守るための大事な習慣です。しかし、お子さんにとっては、必要性も分からずに無理やりやらされているので、楽しくないと感じてしまいます。
「歯磨き=楽しい」というイメージをつけていきたいですね。
次に歯磨きを前向きに取り組んでもらうコツを紹介しているので、参考にしてください。
嫌がる幼児の歯磨きを前向きにする5つのコツ
お子さんが歯磨きを嫌がるのは本当に辛いですよね。
嫌がるお子さんでも、歯磨きを前向きに取り組める5つのコツを紹介します。
- 子ども用歯ブラシを使う
- 歯磨き粉を美味しい味に変える
- キャラクター入りの歯ブラシを使う
- ご褒美をあげる
- 機嫌が良い時間を選ぶ
どれも今日から試せるものばかりですので、参考にしてみてください。
1.子ども用の歯ブラシを使う
子ども用の歯ブラシを使いましょう。
大人用よりも小さめに作られているので、違和感を少なくすることができます。
また、毛先の丸いものを選ぶと、歯茎に当たった際も刺激が少なくて済みます。
最初期の素材のおすすめはシリコン。質感が歯茎に似ているので、違和感を減らせます。
お子様の負担を減らすことができるので、お子様専用の歯ブラシを選ぶことをおすすめします。
▼歯ブラシの選び方の豆知識はこちら▼
>>【歯ブラシの選び方】普段の歯磨き用におすすめの選び方を年齢別に解説
2.美味しいと感じる歯磨き粉を使う
お子さんが美味しいと感じる歯磨き粉を使うと、歯磨きが楽しくなることも。
フルーツ味などの甘めなものだと好むお子さんが多いです。
ミント系などの刺激が強いものは苦手なお子さんが多いので、専用のものを用意してあげるとよいでしょう。
また、 泡立ちが少ないものを選ぶと良いですね。
口の中で泡が溢れて、気持ち悪いと感じてしまうお子さんもいます。
子ども用の歯磨き粉は甘めの味になっていることが多いので、使ってみることをおすすめします。
3.キャラクターの入った歯ブラシを使う
お子さんが好きなキャラクターの入った歯ブラシやコップを使うのも、歯磨き好きにするためのコツです。
歯磨きの時間が楽しくなり、自分から歯磨きをしたいと思うようになってくれるかもしれません。
歯ブラシを買う際にお子さんに選んでもらうと良いですね。
4.ご褒美をあげる
歯磨きをしたらご褒美をあげると、徐々に前向きに取り組んでくれるようになるお子さんもいます。
ご褒美といってもお菓子をあげては歯を磨いた意味がなくなってしまいます。食べ物をあげるのであれば100%キシリトール製品のものをあげるようにしましょう。
1回の歯磨き毎にキャラクターのシールを貼っていくなどの方法であれば、次の歯磨きが待ち遠しくなってくれるかもしれません。
お子さんが好きなものを一緒に選んでみてもよいでしょう。
5.機嫌が良い時間を選ぶ
機嫌が良い時間を狙って歯磨きをすると良いです。
寝る前はぐずってしまい、嫌がるお子さんが多いです。
ご飯を食べた後や遊んだ後などの、比較的に機嫌が良い時間を選んで歯磨きをすると良いですね。
お子さんによって機嫌が良い時間は違うので、最適な時間を見つけましょう。
幼児のうちから歯磨き好きにする5つのポイント
次に、幼児のうちから少しずつやることで、歯磨き好きにしていく方法を紹介します。
上手くいけば、大きくなった時に自分から進んで歯磨きをするようになってくれます。
歯磨きを好きになってもらうためのポイントは以下の5つ。
- 歯が生え始めたらすぐ慣れさせる
- 楽しい時間にする
- 褒める
- 磨く側も練習する
- お互いに磨き合う
将来のために、今からできることに取り組んでいきましょう。
1.歯が生え始めたらすぐに歯磨きに慣れさせる
歯が生え始めたらすぐに歯磨きに慣れさせると良いでしょう。
開始時期は乳歯が生え始める1〜2歳から。
最初はガーゼを指に巻いて歯を磨くと良いですね。
口の中にものが入ることに慣れさせていきましょう。
慣れてきたら、機嫌が良い時を狙って、少しずつ歯ブラシを使う回数を増やしていきましょう。
上手くいけば、自分で歯磨きができる年齢になった際に、嫌がることが無くなるかもしれません。
2.歯磨きを楽しい時間にする
歯磨きを楽しい時間にすると良いでしょう。
遊び感覚でできると良いですね。
歯医者さんごっこで一緒に遊んだり、「歯磨きの歌」や教育番組の動画を流したりして、楽しい雰囲気を作るといいですね。
また、両親や兄弟と一緒の時間に磨くようにするのもおすすめ。
みんなで食後すぐに磨くようにすれば、お子さんも一緒に歯を磨きたくなるかもしれませんね。
3.怒るのではなく褒める
怒るのではなく褒めてあげると良いですね。
お子さんがなかなか言うことを聞いてくれないので、歯磨きの時は怒ってしまいがち。
お子さんの機嫌を良くするためにも、怒るより褒めるように関わってあげたいですね。
「暴れないでじっとして!!」という言葉を「じっとできる子は偉いね〜」と言い換え、お子さんの動きを前向きに誘導して褒めてあげましょう。
4.磨く側も練習をする
歯を磨いてあげるご両親も、歯磨きの練習をするといいですね。
仕上げ磨きでは、なるべく短時間できれいに磨けるように練習したいです。
歯ブラシが茎や舌に当たって痛いというイメージが強いと、子どもも歯磨きを嫌がりやすいです。
なるべく優しく磨いてあげ、「歯磨き=痛い」というイメージを無くしてあげましょう。
5.お互いに磨き合う
お子さんとご両親でお互いに歯を磨き合うといいですね。
「私の歯も磨いて〜」とお子さんに自分への歯磨きをお願いして磨き合いましょう。
終わった後にはしっかり褒めてあげると良いですね。
両親からお願いすることで、お子さんが達成感を感じてくれます。
続けていけば、歯磨きは楽しいという認識をもってくれるでしょう。
子どもの歯のお悩みは歯科医院へ
この記事では幼児の歯磨きのコツと歯磨き好きにするポイントを紹介しました。
特に以下の歯磨きのコツは今すぐ取り組むことができます。
- 子ども用歯ブラシを使う
- 歯磨き粉を美味しい味に変える
- キャラクター入りの歯ブラシを使う
- ご褒美をあげる
- 機嫌が良い時間を選ぶ
歯磨き好きになってもらうポイントは少し時間がかかるので、まだ取り組んでない方は今日から始めてみましょう。
他にもお子さんの歯で何か気になることがあれば、歯科医院に行って相談することがおすすめです。
お子様の歯の状態を確認するだけでなく、歯磨きの仕方の指導なども対応しています。
小さな頃からお口のケアをして、長い間ご自身の歯を使えるように守ってあげましょう。
当院の小児歯科もぜひご利用ください。
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