歯固めっていつから使ったらいいんだろう、と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
種類も多く、どれを選んで良いのか良く分からないですよね。
この記事では歯固めについて気になる以下の部分を解説。
- 歯固めのメリット
- 使い始める時期・期間
- 選ぶ際に注意するポイント
歯固めを使い始める際に、ぜひ参考にしてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
そもそも歯固めとは
まずは、そもそも歯固めとは何かご存知でしょうか?同じように赤ちゃんが口にくわえる、おしゃぶりとの違いについてもお伝えします。
歯固めは歯を丈夫にするおもちゃ
歯固めは歯を丈夫にするためのおもちゃ。
赤ちゃんが噛むことで歯を刺激し、噛む練習をしたり、歯ぐずりを解消したりするための道具です。
起源は「歯固め石」という、お食い初めの際に使われる歯が丈夫で長持ちするという願いが込められる石からきています。
シリコンや木などの素材を使ったものや、キャラクターの形をしたものが多いですね。
おしゃぶりと歯固めの違い
おしゃぶりと歯固めは利用目的が違います。
おしゃぶりは、おっぱいを吸った気分になれるもの。噛む目的では作られていません。おしゃぶりを歯固めの代わりに使うことはできないので、注意しましょう。
歯が生えてからもおしゃぶりを利用し続けてしまうと、歯並びに影響がでる可能性があるため、使用するのは控えた方がよいですね。
歯固めって必要?利用する3つのメリット
歯は自然に生えてくるのに歯固めは必要なの?と思う方もいますよね。
結論から言うと、歯固めにはメリットがたくさんあるので、使った方が良いです。
メリットは以下の3つ。
- 歯ぐずりに解消
- 噛む練習になる
- 顎や歯の成長を促す
詳しく解説します。
1.歯ぐずりの解消
歯固めを噛むことで、歯ぐずりを解消する効果が見込めます。
歯ぐずりとは、歯が生えてくる際の違和感から赤ちゃんが口になんでも物を入れてしまうこと。
この違和感は、乳歯が生え揃うまで続きます。
歯ぐずりで泣き続けてしまうこともありますので、赤ちゃんにしっかり休んでもらうためにも、歯固めを使いたいですね。
この時期はなんでも口に入れてしまいますので、何か危ないものを噛まないようにも、歯固めを使うことをおすすめします。
2.噛む練習になる
歯固めを噛むことで、噛む練習をすることができます。
母乳を飲んでいる時は吸うことがメイン。
乳歯が生え始めて離乳食デビューしてくると、噛む作業が必要になってきます。
しかし、多くの場合始めは上手く噛めません。そのため、歯固めを使って普段から噛むことに慣れさせてあげるとよいでしょう。
離乳食が始まる生後半年くらいから、歯固めを使って噛む練習をたくさんすることをおすすめします。
3.顎や歯の成長を促す
歯固めを噛むことで適度に歯茎を刺激し、乳歯の成長を促すといわれています。
また、しっかりと噛むことで顎筋肉や骨の発達に繋がっていき、歯がきれいに生えてきやすくなります。
歯並びが悪く矯正が必要になると、長い期間器具をつけるので子どもへの影響も大きいです。将来の整った口元づくりを目指して、歯固めを使うのもよいでしょう。
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歯固めが必要な期間は?
歯固めが必要になるのは、乳歯が生え始める前から歯ぐずりが収まるまでです。
歯固めを使い始めるのは、乳歯が生え始める前。
できれば、歯ぐずりが始まるタイミングと同じくらいから導入するとよいですね。
歯ぐずりは、乳歯が生える前の、歯茎が膨らんだ状態になるくらいから始まります。
赤ちゃんの口の中をよく観察しておきましょう。
おもちゃを噛み始めたり、よだれの量が増え始めたりしたら、歯茎が膨らんできている可能性が高いので、注意してみるようにしてください。
その後、歯固めをやめるタイミングは赤ちゃんによって異なります。
前歯が生え揃えば気にならなくなる子も入れば、全部生え揃うまで歯ぐずりする子もいます。
無理やり歯固めを取り上げる必要はないので、赤ちゃんが必要としなくなるまで、使わせてあげましょう。
歯固めアイテムの選び方
歯固めにはたくさんの種類があります。
赤ちゃんの口の中に入れるもので、長い間使うものになるので、最適なものを選びたいですね。
歯固めアイテムを選ぶポイントは以下の3点。
- 素材
- 形
- 手入れのしやすさ
詳しく解説しますので、歯固め選びの参考にしてください。
1.素材
素材をしっかり確認しましょう。
赤ちゃんが口に入れても大丈夫なものを選ぶ必要があります。
天然ゴムやシリコンなどの安全性が高いものや、天然木やお米がなどナチュラルな素材を使っているものを選ぶのがおすすめ。
逆に、壊れやすいものや塩化ビニール素材ものは避けたいですね。
割れてしまうと、赤ちゃんが怪我をする可能性があります。
塩化ビニールのものは発がん性のある有毒な物質が含まれていることも。
口に入れるものだからこそ、安全な素材をしっかり選びましょう。
2.形
形もしっかり確認しましょう。見るポイントは2点です。
- 子どもが怪我をしないか
- 持ちやすいか
間違って飲み込んだり、首に巻きついたり、尖っていて口の中が切れたりしないかなど、怪我する恐れのないものを選びましょう。
また、赤ちゃんがすぐに落としてしまうことのないように、なるべく持ちやすい形状のものをおすすめします。細めで掴みやすい歯固めならば、使いやすいはずです。
3.手入れのしやすさ
手入れのしやすさも確認しましょう。
確認しておきたいポイントは以下の3点です。
- 汚れはつきにくくないか
- 煮沸・消毒しても大丈夫か
- 丸洗いしても問題ないか
赤ちゃんはなんでも床に落としてしまうので、すぐ汚くなってしまいます。
汚れがつきやすかったり、洗いにくいものはおすすめできません。
素材によっては煮沸できないものや、丸洗いできないものもあります。
電子レンジ・煮沸・薬液のどれかで消毒できるものを使うと良いですね。
赤ちゃんが口に入れるものなので、清潔さを保てるものを選びましょう。
気になることがあれば歯科医院に相談しましょう
この記事では、歯固めについて気になる以下の部分を紹介しました。
- 歯固めのメリット
- 使い始める時期・期間
- 選ぶ際に注意するポイント
歯固めには、歯ぐずりを解消することを始め、多くのメリットがあります。
使い始める時期は、歯ぐずりが始まるタイミングから。
清潔さを保てる安全性の高い素材の歯固めを選びましょう。
歯固めの使い方を始め、赤ちゃんの歯で何か気になることがあれば歯科医院で相談することをおすすめします。
早期発見できれば治りやすい症状もあるので、子どもの将来のためにも、きれいな歯を保ててるように努めていきましょう。
当院の小児歯科もぜひご利用ください。
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