30代でも入れ歯になる可能性はある!4つの原因と治療方法を紹介

皆さんこんにちは、むかえ歯科・小児歯科です。
今回は「30代でも入れ歯になるのか?」ということについて解説していきます。

入れ歯と聞くと年配者を想像される人も多いでしょう。
結論からお伝えすると、30代の方でも可能性は十分にあります

そのため「まだ若いから大丈夫」という考え方は危険です。
普段からの歯のケアがおろそかだと、歯の喪失にも繋がります。

そこで本記事では、下記内容を解説しています。

  • 入れ歯になる原因
  • 種類
  • 予防方法

入れ歯は失った歯をサポートするものです。
しかし、自分の歯を健康に保つに越したことはありません。

歯の治療や予防について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

30代でも入れ歯になってしまう原因

30代で入れ歯になってしまう原因は、下記4つです。

  1. 虫歯を放置している
  2. 歯周病が悪化した
  3. 外部からの衝撃を受けた
  4. 顎の腫瘍ができた

それぞれの項目について詳しく解説していきます。
自分の歯を健康に保つためにも、しっかりと確認していきましょう。

【入れ歯の原因1】虫歯を放置している

入れ歯になってしまう原因は、虫歯であることがほとんどです。
歯を失う2大原因の1つとも言われています。

虫歯を放置した結果、どんどん症状が進行して治療出来なくなってしまいます
その結果、入れ歯になってしまうケースがあります。

なお虫歯の原因は「ミュータンス菌」という細菌です。
このミュータンス菌は、食事の食べかすから餌となるショ糖を取り込み、歯垢(プラーク)を形成します。
さらに歯垢の中で原因菌がさらに増殖し、ショ糖から酸を作ります。
酸によって歯は溶けていき穴が開きます。
これが虫歯のメカニズムです。

▼虫歯の段階について知りたい方はこちら▼
>>【早期治療がカギ】虫歯には段階がある?進行状況別に治療内容を紹介

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【入れ歯の原因2】歯周病が悪化した

歯が失われる原因で最も多いのが「歯周病」です(厚生労働省調べ)。
そのため、入れ歯になってしまう大きな要因の病気でもあります。

歯周病とは、歯の周りの組織に炎症が起きている症状のことです。
簡単に言うと、歯を支える歯ぐきや骨が壊されている状態です。

歯周病は、痛みがなく静かに進行するのが特徴です。
腫れや出血、歯のぐらつき等で気づいたときには、骨まで炎症が広がっている場合もあります。
最終的に歯のぐらつきが大きくなり、抜け落ちてしまいます。

▼歯周病の原因について知りたい方はこちら▼
>>歯周病の原因とは?症状や治療方法、予防法まで徹底解説

【入れ歯の原因3】外部からの衝撃を受けた

外部からの衝撃は、前歯を失う原因として多いです。
例えば、交通事故や転倒などが挙げられます。

綺麗に抜けていた場合は歯を植え直せることもあります。
しかし、歯が折れていたり、歯周病で骨が弱っていたりすれば元通りにするのは難しいでしょう。

【入れ歯の原因4】顎の腫瘍ができた

腫瘍によって入れ歯になるケースもあります。

具体的には、顎にも悪性の腫瘍ができてしまった場合です。
顎骨中心性癌(がっこつちゅうしんせいがん)や歯肉癌などが挙げられます。

悪性腫瘍ができたら、腫瘍切除手術を行なう過程で抜歯をする場合があります。
ただし、症状によっては良性腫瘍でも抜歯が必要になることもあります。

入れ歯の種類2選

入れ歯とひとことでまとめてもその種類は様々です
ここでは代表的なものを紹介していきます。

  1. 総入れ歯
  2. 部分入れ歯

各入れ歯について特徴などを解説していきます。

【入れ歯の種類1】総入れ歯

総入れ歯とは、上または下の歯の全部をひとつづきに作成した入れ歯のことです。
入れ歯と聞くとこの種類をイメージする人も多いでしょう。

総入れ歯は、自分の歯が1本も残っていないときに使用されます。

【入れ歯の種類2】部分入れ歯

部分入れ歯は、自分の歯が1本でも残っている場合に使用されます。
残っている歯を軸にして全体を支えることが特徴です。

部分入れ歯にも種類があります。
代表的な4つのタイプを紹介していきます。

  1. バネ入り入れ歯
  2. ノンクラスプデンチャー
  3. ホワイトクラスプ
  4. マグネット義歯

【部分入れ歯1】バネ入り入れ歯

バネ入り入れ歯とは、残っている歯に金具をかけて固定するタイプです。

サイズが合っていないと、入れ歯の裏側に食べかすが貯まってしまいます
そのため、日常的なケアが必要です。

【部分入れ歯2】ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使用しない入れ歯です。
歯肉に馴染むピンク色の樹脂を使っているため、あまり目立ちません。

違和感や痛みを感じることが少ないのが特徴になります。
部分入れ歯の中でも軽いことも特徴です。

【部分入れ歯3】ホワイトクラスプ

ホワイトクラスプは金属を使いません

歯と同じ色のバネを使って歯に固定するタイプの入れ歯です。
そのため、目立ちにくいことが特徴です。

【部分入れ歯4】マグネット義歯

マグネット義歯とは、残っている自分の歯の根に磁性金属を埋め込むタイプです。
入れ歯側に超小型磁石を取り付け、義歯を磁石によりピッタリ吸着させます。

金属製の留め具もないため、見た目もきれいなことが特徴です。

【入れ歯以外にも】歯を失った場合の治療2選

歯を失ってしまった場合、入れ歯以外の治療法もあります。
主に下記2点です。

  1. ブリッジ
  2. インプラント

それぞれの治療方法について、詳しく紹介していきます。

【入れ歯以外の治療1】ブリッジ

ブリッジは、歯を失った部分の両隣の歯に被せ物を入れて、失われた部分につける人工歯と繋げるタイプの治療法です。
入れ歯とは違い、一度装着すると取り外しができません。

部分入れ歯よりは歯磨きがしやすいことが特徴です。

しかし、ブリッジは歯を削る必要があります。
削った部分から虫歯になったり、歯がしみてきたりする可能性があります。

▼ブリッジとインプラントの違いについて知りたい方はこちら▼
>>【保存版】インプラント・ブリッジ・入れ歯治療のメリット・デメリットを徹底解説

【入れ歯以外の治療2】インプラント

インプラントとは、人工の歯根を顎の骨の中に入れて、その上に差し歯をつける治療です。
外科手術を行い、顎の骨に穴を開けて装着します。

治療期間は約4ヶ月と言われています。
ただし、顎の骨の厚みが足りない場合は、先に人工骨で補う処置をするため1年以上になることもあります。

このように、インプラントは時間がかかる治療になるのがデメリットです。
一方で、噛み心地は天然の歯に近いと言われており、食事を楽しみやすいのはメリットでしょう。

▼インプラントの治療期間を知りたい方はこちら▼
>>インプラントの治療期間の目安は?施術の流れも分かりやすく解説!

入れ歯にならないための3つの予防方法

自分の歯を健康に保つことは大切です。
入れ歯にならないために、下記3点の予防を心がけましょう。

  1. 毎日の歯磨き
  2. 生活習慣の見直し
  3. 歯のクリーニングや定期健診

それぞれの方法を深掘りして紹介していきます。

【予防方法1】毎日の歯磨き

朝昼晩、毎日3回の歯磨きを心がけましょう。

特に、晩は意識して行うと良いです。
夜寝ている間に虫歯菌は増えるためです。

就寝前には歯磨きを10分行い、時間をかけて綺麗にするようにしましょう。

▼お口の健康を保つ歯磨きのタイミングについて知りたい方はこちら▼
>>歯磨きするタイミングはいつがいい?お口の健康を保つブラッシングの習慣とは

【予防方法2】生活習慣の見直し

生活習慣が乱れると免疫力が落ちて虫歯や歯周病になりやすいです。
そのため生活習慣の見直しを行いましょう。

具体的には、下記のポイントに注意が必要です。

  • ストレス
  • 食生活
  • 喫煙
  • アルコール

何気なく行っている行動は、免疫力を低下させている要因になります。
歯だけでなく、体の健康のためにも生活習慣を意識するようにしましょう。

【予防方法3】歯のクリーニングや定期健診

定期的な検診を受けることで、虫歯などのトラブルの早期発見に繋がります。
そのため、口内に異常がない場合でも検診に行くと良いでしょう。

歯のクリーニングを行うことで、普段のブラッシングでは落とせない汚れが綺麗になります。

お口の健康を保って自分の歯を残そう

今回は入れ歯についてお話しました。
30代という若さでも、注意しなければ歯を失ってしまう可能性は十分にあります。

自分の歯を健康に保つためには、ブラッシングなどの予防が大切です。
定期的な検診も併せて行いましょう。

入れ歯やお口の状態についてお悩みがあれば、お気軽に歯科医院へご相談ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。