乳歯が抜ける順番は?永久歯に生え変わる時期や注意点を解説

皆さんこんにちは。
むかえ歯科・小児歯科です。

いつまでも抜けない乳歯があったり、急にグラグラになった歯がでてきたりして、不安になっている親御様もいるのではないでしょうか。

お子様のお口のトラブルに気づくために、生え変わりの順序や期間を知っておくと良いでしょう。

  • 子どもの乳歯の抜ける順番
  • 永久歯が生えてくる期間
  • 生え変わり時期の注意点

この記事では、以上の内容を解説しています。

歯科医院に相談すべきトラブルも紹介しているので、お子様の生え変わりの状態が気になっている方はぜひご覧ください。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

乳歯が抜ける順番は?歯の本数や大まかな時期を解説

まずは乳歯の抜ける順番や、歯の基本的な知識についてご紹介します。

乳歯と永久歯の本数

乳歯は、全部生えそろうと20本になります。
「すべて生えても歯がスカスカに見える」と心配になる方もいると思います。

乳歯は永久歯に比べるとサイズが小さいため、スカスカに見えていても問題はありません

一方、永久歯は親知らず(第3大臼歯)を除いて28本です。
大体12歳前後で生えそろいます。

親知らずが4本生えると、永久歯は合計で32本です。
乳歯と比べると、8〜12本多いことになります。

乳歯の抜ける順番と大まかな時期


乳歯の生え変わりは一般的に下の前歯から始まります。

個人差はありますが、6歳頃にまず下の前歯が抜けて6歳臼歯7歳を過ぎる頃には上の前歯が抜けて永久歯に変わります。

8〜9歳頃には前歯から奥歯に向けて順番に生え変わり、11歳頃に上下の奥歯に到達するでしょう。

12〜14歳頃には全ての歯が永久歯になることが多いです。

▼揺れてきた乳歯の抜き方を解説▼
>>【自宅でOK】乳歯の痛くない抜き方は?歯科医院で抜歯をした方がいいケースも紹介

乳歯が抜けて永久歯が生えてくる期間は約3ヶ月かかる

乳歯が抜けて永久歯が生えるまでには3ヶ月かかると言われています。
長い場合で1年かかって生えたケースもありますが、あまり生えてこない場合は歯科医院に相談しましょう。

乳歯が抜け始めて永久歯が生えそろうまでの期間は約6〜7年です。

ただし、永久歯の生えてくる期間は個人差や男女差があります。
人によって1年も違う場合もあります。傾向としては女の子の方が比較的早く生えてくるようです。

乳歯が抜けて生え変わるときの注意点4選

乳歯が抜けて永久歯に生え変わる際には、以下4つの項目に注意しなければなりません。

  1. 虫歯にならないよう気を付ける
  2. 乳歯の虫歯も治療する
  3. 口の中を観察しておく
  4. 口内のケアを毎日する

子どものお口の健康を保つことにもつながります。
ぜひ参考にしてみてください。

【注意点1】虫歯にならないよう気を付ける

生えたての歯は表面が荒く汚れが付きやすいです。
また、酸に溶けやすいため、虫歯になりやすい状態になっています。

早い時期からフッ素活用したり歯磨きをして虫歯の予防をするように意識しましょう。

▼フッ素塗布の効果や注意点に関するコラム▼
>>フッ素塗布で期待できる効果3選!安全性やよくある疑問を解説

【注意点2】乳歯の虫歯も治療する

乳歯が虫歯になった場合、すぐ抜けそうな場合でも放っておくのはやめましょう。

永久歯は乳歯の下で成長していて、乳歯が悪いと新しく生えてくる歯の質に悪影響を与えます。
そのため、虫歯がある場合はしっかり治療しましょう。

▼乳歯の虫歯の治療に関するコラム▼
>>幼児の虫歯は治療すべき?虫歯予防のためにするべきことは?

【注意点3】口の中を観察しておく

日頃から口の中を観察しておくと、異常を見つけやすくなります。

永久歯が生えてきているのに乳歯が抜けていないことや、歯肉炎が起きたりしていることもあるので、日々観察して異変があれば病院に行きましょう。

【注意点4】口内のケアを毎日する

歯科医院でのケアだけでなく、ご自宅での歯にとって毎日のケアもしっかりとおこないましょう。

特に、生え変わり時期は歯磨きをして甘い物を食べすぎないようにすることで、口のトラブルを防げます。

▼お子様の歯磨きのコツはこちらで解説▼
>>【幼児向け】歯磨きのコツは?嫌がる子どもを歯磨き好きにするポイントも紹介

歯科医院に相談すべき乳歯や永久歯のトラブル

歯科医院に相談すべき乳歯や永久歯のトラブルは、主に以下の3つです。

  1. 乳歯がなかなか抜けない
  2. 永久歯が先に生えてきた
  3. 永久歯が生えてこない

「どのタイミングで歯医者に行けばよいのかわからない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

【トラブル例1】乳歯がなかなか抜けない

歯の生え変わりの時期を大幅に過ぎても乳歯が抜けない場合は、歯科医院に相談しましょう。

永久歯が作られていない可能性もあります。

また、思春期を過ぎ大人になっても乳歯が抜けない現象を「大人乳歯」と呼びます。
そのような場合も歯科医院に相談してみましょう。

【トラブル例2】永久歯が先に生えてきた

下の前歯では、乳歯が抜けていないのに永久歯が生えてくることがあります。

乳歯がしっかり生えているのに永久歯が生えてきた場合は歯科医院に相談しましょう。
そのままにしておくと、永久歯の生え方に影響し、歯並びが悪くなる可能性もあります。

【トラブル例3】永久歯が生えてこない

乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない、逆の歯は生えているのに半年以上生えてこない場合は歯科医院に相談しましょう。

永久歯が生えるまでには3ヶ月〜1年ぐらいかかる場合もあります。
しかし、逆の歯が生えていたり、あまりに生えてこない場合は永久歯の先天性欠如の可能性もあります。

乳歯が抜ける順番やタイミングに関するよくある質問

こちらでは、乳歯が抜けることに対するよくある質問に回答します。

  1. 乳歯が5歳で抜けるのは早い?
  2. 乳歯がグラグラしてから抜けるまでにはどのくらいかかる?
  3. 上の歯や奥歯が先に抜けても大丈夫なのか?

順番に見ていきましょう。

【質問1】乳歯が5歳で抜けるのは早い?

乳歯が抜けるのは、子どもが6歳頃になるタイミングが多いです。
そのため、5歳で抜けることに対して、不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、乳歯は5歳で抜けても問題ありません

一般的には6歳ごろが生え変わりのタイミングですが、個人差があります。
そのため、前後2年ほどの差は気にしなくても大丈夫です。

【質問2】乳歯がグラグラしてから抜けるまでにはどのくらいかかる?

乳歯がグラグラし始めると、主に2~3ヶ月で抜けます
永久歯が順調に生えてきていれば、自然と抜けていきます。

しかし、グラグラしている乳歯によって食事中や歯磨き中に痛みを感じる場合は、歯科医院に相談してみましょう。
場合によっては、抜いたほうがよいケースがあります。

【質問3】上の歯や奥歯が先に抜けても大丈夫なのか?

一般的に、乳歯は下の前歯から抜けるケースが多いです。
ただし、抜ける順番には個人差があります。

そのため、下の前歯よりも上の歯や奥歯が抜けても問題はありません

子どもの様子で気になることがあれば、歯科医院へご相談してみてください。

乳歯が抜ける順番について疑問があれば歯科医院までご相談ください

一般的に、乳歯は6歳ごろから抜け、6年ほどで生え変わります
前歯から順番に抜け、永久歯は抜けた後3ヶ月ほどで生えてきます。

個人差もあるので、焦らず待ちましょう。

ただし、抜けない乳歯があったり、生えてこない永久歯があったりと、少しでも気になることがある場合はお気軽に歯科医院へご相談ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。