歯周病は何歳でもリスクあり!年齢別の症状と予防法を徹底解説

「歯周病に年齢は関係あるのか」
「子供でも歯周病になるのだろか」
「歳をとると歯周病になりやすくなってしまうのか」
このような疑問を抱えている方が多いのではないでしょうか。

歯周病は年齢に関わらず発症します。また、年齢が増えると唾液の分泌量が減るなどの原因で歯周ポケットが4mm以上の人が増えています。年齢に関わらず、歯周病ケアをしっかり行うことが大切です。

この記事では、歯周病の年齢に関わる以下のポイントを解説しています。

  • 歯周病の年齢について
  • 歯周病の症状
  • 原因・治療法

詳しく解説しますので、参考にしてみてください。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

年齢に関わらず歯周病は発症する

歯周病は年齢に関わらず発症します。

歯周病の原因は歯周病菌です。歯周病菌は歯周ポケットある場合に繁殖しやすいので
年齢が増加して歯周ポケットが広がりやすくなると、歯周病になりやすくなります。

子どもの場合、発症する歯周病は歯茎に炎症が起こる歯肉炎です。

歯周病患者が多い年齢


歯周病患者は、高齢者に多いです。

厚生労働省の調査によると、45歳以上になると、半数以上の人が歯周ポケット4mm以上となっています。45歳以上になると、歯周病が発生しやすくなると言えるでしょう。

加齢で発症しているわけではありませんが、特に女性の場合は40代になって女性ホルモンが減少すると、唾液の分泌量が落ちて歯周病リスクが高まります。

子供の年齢で発症する歯周病

子供が発症する可能性がある歯周病は以下の4つです。

  1. 不潔性歯肉炎
  2. 萌出性歯肉炎
  3. 思春期性歯肉炎
  4. 若年性歯周炎

主な原因は歯垢です。しかし、ホルモンバランスや歯槽骨の吸収など、子ども特有の原因で発症することもあるので、子供の頃から定期検診に行き重症化する前に治療しましょう。

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歯周病を段階ごとに解説【年齢に関わらず注意】

段階ごとの歯周病の症状は以下の通りです。

  1. 歯肉炎
  2. 軽度歯周炎
  3. 中度歯槽膿漏
  4. 歯槽膿漏

それぞれ解説します。

【段階1】歯肉炎

歯肉炎は、歯周ポケットが2〜3mmの状態です。歯茎が赤く腫れたり、硬いものを噛むと出血したりする症状があります。自覚症状が少ないので、気づかないまま悪化してしまいやすいです。

ブラッシングを丁寧に行うことで症状を改善できます。

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【段階2】軽度歯周炎

軽度歯周炎は、歯周ポケットが3〜4mmの状態です。軽い出血があったり、歯肉が軽く腫れたりする症状があります。軽度歯周炎はそこまで痛みがない場合が多く、自分では気付きにくいです。

ブラッシングを行い、必要に応じて歯周ポケットの歯石を除去することで症状が改善されます。

【段階3】中度歯槽膿漏

中度歯槽膿漏は歯周ポケットが4〜7mmの状態です。歯槽骨が半分以上溶けており、歯茎が腫れたり、口臭がひどくなったりするという症状があります。

歯周ポケットの歯石を除去することで、症状が改善されます。症状がひどい場合は、歯茎を切開して歯石を除去します。

【段階4】歯槽膿漏

歯槽膿漏は、歯周ポケットが6mm以上の深さになり、歯槽骨が3分の2以上溶けている状態です。歯がぐらついたり、出血が激しかったりするという症状があります。

放置すると歯が自然と抜け落ちてしまうので、早めに治療を行う必要があります。歯石を除去して改善されなければ、外科的な治療を行います。

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歯周病の原因4選

歯周病の原因は以下の4つです。

  1. 歯垢が取れていない
  2. 口内環境が悪い
  3. 生活習慣が乱れている
  4. 加齢によって抵抗力が落ちている

それぞれ解説します。

【原因1】歯垢が取れていない

歯垢が取れていないと、歯周病が発症しやすいです。

歯垢は口内細菌の塊なので、放置すると炎症を起こして歯周病を引き起こします。口内ケアをしっかり行い歯垢を取り除きましょう。

【原因2】口内環境が悪い

口内環境が悪いと歯周病が発症しやすいです。

歯並びが悪い方は、歯垢が残りやすいので、歯周病になりやすいです。また、口呼吸などが原因で唾液が少ない方は、歯周病菌が増えやすくなります。

癖などが原因の場合はなるべく早く改善しましょう。体質などが原因の場合は、歯科医師に相談して正しく治療を行うことをおすすめします。

【原因3】生活習慣が乱れている

生活習慣が乱れている方は歯周病になりやすいので気をつけましょう。

ストレスが溜まっていたり、寝不足などの不規則な生活を続けていたりすると免疫力が弱まり、細菌感染が起きやすいです。

不規則な生活を送っている方は、症状が悪化する前に改善するようにしましょう。

【原因4】加齢によって抵抗力が落ちている

加齢によって抵抗力が落ちることでも、歯周病になりやすくなります。年齢を重ねてしまうと、自覚症状も感じにくいので、定期的に歯科医院で診てもらうようにしましょう。

また、女性は40代を超えるとホルモンの分泌量が減ってしまい、口内が乾きやすくなります。歯周病菌が増えやすい環境になってしまうので、口内ケアを念入りに行いましょう。

歯周病の治療法

 

歯周病になったら、症状に合わせて以下の治療法を行います。

  • ブラッシング指導
  • 歯垢・歯石を除去する
  • 外科手術

軽症であれば、ブラッシングを改善するだけで治療が済むことがあります。しかし、重症化してしまうと、大掛かりな手術が必要です。歯周病の症状を感じたら、早めに歯科医院へいきましょう。

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歯周病の予防法

歯周病は以下の方法で予防できます。

  • 歯磨きの習慣を改善する
  • 歯科医院へ定期検診に行く

それぞれ解説します。

【予防法1】歯磨きの習慣を改善する

歯磨きの習慣を改善することで、歯周病を予防できます

ブラッシングを丁寧に行ったり、10分以上磨いたりすることで、歯垢をしっかり取り除けます。歯と歯の隙間などのブラシが届きにくいところは、歯間ブラシなどのデンタルグッズを使って歯垢を取り除きましょう。

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【予防法2】歯科医院へ定期検診に行く

歯科医院へ定期検診に行くことで、歯周病の予防につながります。

口内の健康状態を確認してもらえるので、歯周病が悪化する前に治療を行えます。自覚症状がない状態でも治療可能です。3ヶ月に1回くらいのペースで通うようにしましょう。

まとめ

この記事では、歯周病の年齢に関わる以下のポイントを解説しました。

  • 歯周病の年齢について
  • 歯周病の症状
  • 原因・治療法

歯周病は年齢に関わらず発症します。歯磨きを丁寧に行うなど、歯周病ケアをしっかり行うことが大切です。

歯周病を防ぐためには、定期的に歯科医院で診てもらうことが大切です。症状が悪化する前に治療を行えるので、定期的に歯科医院へいくようにしましょう。

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