乳歯の白い斑点は虫歯のサイン?治療方法や対処法を徹底解説

皆さんこんにちは。
むかえ歯科・小児歯科です。

本記事は、「乳歯の白い斑点」についてお話していきます。
お子様の歯にある、一部だけ白い部分は正体も分からないですし、治療すべきなのかも分からないですよね。
実は、そのままの状態を放っておくと、お口のトラブルに繋がる可能性もあります。

今回は、乳歯の白い部分の正体や原因、実際の治療法までご紹介します。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

乳歯の一部分が白い正体は初期の虫歯かも!

乳歯が白くなるのは「ホワイトスポット」と呼ばれています。これは歯の表層のエナメル質が十分にできていない状態です。穴が空くほどの虫歯ではありませんが、歯が溶けています。
初期の虫歯とイメージしていただくと分かりやすいでしょう。

放置しておくと虫歯が悪化してしまう可能性もあります。歯の健康を保つためにも早めに対処しましょう。

▼初期虫歯について詳しく知れるコラム▼

>>虫歯は初期のうちなら削らず治療できる可能性も!悪化させない方法も解説

乳歯が白くなる原因は?

 

乳歯が白くなる原因は下記3点が挙げられます。

  1. 歯磨きがきちんと行えていない
  2. エナメル質形成不全
  3. フッ素症

それぞれについて詳しく解説していきます。

1. 歯磨きをきちんと行えていない

上記でも少し触れましたが、乳歯が白いのは虫歯の初期状態です。
白くなっている場合は、歯磨きがきちんと行えていない可能性があります。

そのため、毎日のブラッシングを見直す必要があるかもしれません。また、親御様も仕上げ磨きをしていただく、歯磨きの方法を学ぶなどして、お子様が歯の健康を保てるよう知識をつけておくことも大切です。

歯科医院では、歯磨きの指導をお子様・親御様共に行っています。
心配な場合はお近くの歯医者へ気軽にご相談ください。

▼歯磨きの仕方に関するコラム▼

>>歯磨きするタイミングはいつがいい?お口の健康を保つブラッシングの習慣とは

2.エナメル質形成不全

エナメル質形成不全は、歯の一番外側にあるエナメル質がきちんと作られていない病気です。
遺伝が要因のものと、遺伝が要因でないものに分けることができます。後者の原因としては、局所的要因(外傷や感染等)や全身的要因(栄養不足や発熱性疾患等)があります。

エナメル質形成不全は乳歯であれば、歯の生え変わりまで痛みが出ないようにすることがメインの処置となります。
見た目が気になる場合は、白い詰め物で修復することもあります。

3.フッ素症

フッ素症は、フッ素の過剰摂取で歯が白く濁ったり、斑点ができたりする病気です。
フッ素症は、高濃度フッ素を小さい頃から摂取していると起こります。

このお話をすると、「フッ素入りの歯磨き粉は使わない方がいいのか?」と不安になられる親御様もいらっしゃいます。
しかし、フッ素が配合されたものを利用するだけなら、フッ素症のリスクは低く問題はありません。

▼フッ素についてのコラムはこちら▼
>>【生え変わりの時期のお子様に】フッ素塗布の効果と安全性を徹底解説

乳歯が白くならないための対策は?

ここからは、乳歯が白くならないための対策についてご紹介していきます。
虫歯や歯肉炎など、お口のトラブルを防ぐことにも繋がりますので、しっかり確認してください。

毎日歯磨きをする

可能であれば毎日3回歯磨きを行いましょう。
タイミングとして、朝・昼・晩ごはんを食べた後になります。少なくとも行っていただきたいのは、晩ごはんを食べた後になります。

また、晩ごはんの後は親御様からお子様へ仕上げ磨きも行ってあげてください。

▼お子様の歯磨きのコツを紹介▼

【幼児向け】歯磨きのコツは?嫌がる子どもを歯磨き好きにするポイントも紹介

間食を控える

食後は、口腔内が酸性の状態になります。
唾液により口の中が中和されるのは食事を終えてから約1時間後とされています。そのため、食べたり飲んだりの回数が多いと常に口腔内が酸性の状態となり虫歯のリスクが非常に高くなります。

おやつは「1日1回もしくは2回」など回数を決め、間食のタイミングをコントロールしましょう。

乳歯が白いときの治療法

乳歯が白いときの治療法についてご紹介していきます。

MIペースト

MIペーストは、乳歯の白い部分が浅い場合に使用されます。ミネラル(カルシウム、リン)を多く含んだ口腔ケア製品です。

歯を削る必要がないため、お子様への歯の負担も少なくできるメリットがあります。

一方、効果が現れるまで継続して使用する必要があります。また、MIペーストには牛乳由来成分が入っているため、乳製品にアレルギーがあるお子様は使用できません

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングは、ホワイトスポットがやや深い場合に使用します。

ホワイトスポットを削除した部分に、接着剤を塗布し歯科用レジンを盛り上げて治療を行います。
使用するレジンは、歯の色と近い色を選択して使用します。

白い乳歯が気になったら歯科医院にご相談下さい

今回は乳歯の白い斑点の正体や治療方法についてお話させていただきました。
白い乳歯は初期の虫歯の可能性もあるので、放置せずに適切な対処をしましょう。

不安な場合は、近くの歯科医院へお気軽にご相談ください。また、当院の小児歯科もぜひご利用ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。