差し歯の寿命は何年?長持ちの秘訣と交換時期を解説

「差し歯の寿命ってどのくらい?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

歯は失ったけど根は残っているというときに、差し歯の治療をします。一度治療したものがどれくらい持つかは大切なポイントです。
差し歯をしたはいいけどすぐに交換しないといけなかったり、トラブルが多かったりすると、困りますよね。

そこでこの記事では、

  • そもそも差し歯って?
  • 差し歯の平均寿命
  • 寿命を長く保つ方法
  • 交換するタイミング

などをご紹介します。
ぜひ、参考にしてください!

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

そもそも差し歯って?

差し歯は、虫歯や事故などで歯を失ったものの、歯の根は残った状態のときに行う治療です。

治療では、残った根の中の神経を除去して薬を詰めます。
その後、歯の軸となる土台を立てて、その上に歯の形をした被せ物をつける治療法です。

差し歯の治療は完全に自分の歯を失ったわけではなく、食事をするときに硬い・柔らかいなど食感を感じられることが特徴です。

差し歯の平均寿命

保険が適用される差し歯治療の場合は、約7〜10年、自費診療の差し歯は、約10〜20年と言われています。

しかし、これはあくまで目安の年数です。普段の生活習慣や食事内容によって変化します。

保険が適用される差し歯は、金属の上にレジンと呼ばれる樹脂を接着させているものが多く、プラークが付きやすいです。

一方で、自費診療のオールセラミックは、表面がツルツルしていて研磨もされているのでプラークがつきにくく、虫歯にもなりにくいと言われています。

差し歯の寿命を長く保つ3つの方法

それでは、差し歯の寿命を長く保つ3つの方法をご紹介します。

  1. 丁寧なケア
  2. 定期的なクリーニング
  3. 噛み合わせの調整

【方法1】丁寧なケア

1つ目の方法は、丁寧なケアを行うことです。
日々の歯磨きや口内のケアが、差し歯の寿命を長く保つ上で大切になります。

特に、保険の適用がされる差し歯だと、汚れやプラークが付きやすいのがデメリットです。
そのため、しっかり掃除しないと虫歯や歯周病につながる可能性があります。

毎日丁寧にケアすることでお口のトラブルを予防することができ、差し歯の寿命を長くすることにつながります。

【方法2】定期的なクリーニング

2つ目の方法は、定期的なクリーニングです。
自宅でのケアだけでは、どうしても取りきれない汚れも出てきます。

歯石など、セルフケアで除去しきれなかった分は定期的に歯科医院で取ってもらうことが大切です。
また、定期的にメンテナンスを行うことで、ほかのお口のトラブルを発見できる可能性もあります。

口内を清潔に保ち、トラブルがあればすぐに適切な処置をすることで、寿命を長くすることにもつながります。

【方法3】噛み合わせの調整

差し歯を長持ちさせるためには、噛み合わせの調整も必要です。歯が摩耗する速度と、人工物である被せ物が摩耗する速度は異なるため、噛み合わせの調整は適宜必要になります。

噛むときに歯にかかる力が偏っていると、一部に負担がかかってしまいます。

差し歯に負担がかかれば寿命は短くなりますし、健康な歯にダメージを与える可能性もあります。

そのため、定期的に噛み合わせを調整してもらいましょう。差し歯の寿命を長くできることにつながります。

差し歯を交換する4つのタイミング

差し歯の寿命を長くする方法をお伝えしました。
続いては、差し歯を交換するべきタイミングを4つご紹介します。

  1. プラスチックが変色する
  2. 歯茎が黒くなる
  3. 差し歯が何度も取れる
  4. 根っこにヒビが入る

【タイミング1】プラスチックが変色する

1つ目のタイミングとしては、プラスチックが変色してきたときです。
プラスチックの差し歯の場合、コーヒーやカレーなど、食事により着色してしまうことがあります。

明らかに茶色や黄色になってくると、歯磨き粉やホワイトニングでは白くなりません。
色味が気になる場合は、交換するタイミングの目安になります。

【タイミング2】歯茎が黒くなる

2つ目は、歯茎が黒くなることです。保険が適応される差し歯の場合に多く見られます。

金属が錆びて、溶け出してしまうと、歯茎が黒くなることがあります。この場合は、差し歯の土台を変え、ピーリングをしないと色が戻りません。

歯茎が黒っぽくなってきたと思ったら、歯科医院へご相談ください。

内部リンク 歯茎 赤黒い

【タイミング3】差し歯が何度も取れる

差し歯は接着剤で固定されていますが、時間が経つにつれて接着力が落ちてきます。
また、噛み合わせによって、歯に力がかかるのも取れやすくなる原因です。

接着力がなくなり差し歯が何度も取れる場合には、交換する目安になります。

外れても差し歯や口内に問題がなければまたつけることはできますが、何度も外れるなら形が合わない可能性もあり、交換の必要があるでしょう。

【タイミング4】根っこにヒビが入る

噛み合わせのバランスが悪かったり、噛み方の癖があったりして、一部に負担がかかると歯の根っこが金属に負けてヒビが入ることもあります。

そのような場合にも、交換する必要でてきます。
根っこにヒビが入ると、自然と差し歯は取れてしまうためです。
ヒビの程度にもよりますが、最悪の場合は根っこごと抜歯する必要がある可能性もあります。

まずは気軽に歯科医院へ

差し歯の平均的な寿命や長く保つ方法、交換するタイミングなどをご紹介しました。

差し歯をするにあたって寿命は気になりますし、長く持たせたいですよね。
また、違和感があったら不安に思う方もいるでしょう。

差し歯や口内のことで、少しでも気になることがある方は、お気軽に歯科医院へご相談ください。

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