「歯槽膿漏って何?」
「歯槽膿漏と歯周病の違いが知りたい」
「歯槽膿漏にならない方法ってあるの?」
このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
歯槽膿漏は歯周病がもっとも進行した状態です。出血や口臭も目立ってくるので、早急に治療が必要です。重症化して歯を失うことがないように、歯科医院に起こしください。
この記事では、歯槽膿漏に関する以下のポイントを解説しています。
- 歯周病と歯槽膿漏の違い
- 歯槽膿漏の原因
- 治療法
- 予防法
詳しく解説するので、参考にしてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
歯周病と歯槽膿漏の違いって?
歯槽膿漏は歯周病が進行した状態です。この章では歯周病と歯槽膿漏について解説します。
自分が歯周病になっていないか確認する際の参考にしてください。
歯周病とは
歯周病は、細菌感染によって歯茎に炎症が起きている状態の総称です。
段階によって、以下の症状名で呼ばれます。
- 歯肉炎
- 歯周炎
- 歯槽膿漏
軽症のうちは、歯垢を取り除くことで症状が改善します。しかし、悪化してしまうと外科手術などの大掛かりな治療が必要です。
歯槽膿漏とは
歯槽膿漏は、歯周病がもっとも進行した状態です。
歯周ポケットが6mm以上になり、歯槽骨は半分以上溶けています。また、以下のような症状があらわれます。
- 歯茎が腫れる
- 刺激を与えなくても歯茎から出血する
- 膿が出る
- 口臭がひどい
- 歯がぐらつく
悪化すると治療に時間がかかります。歯を残すことが難しく、他の病気を引き起こしますので、早期に治療を始めましょう。
歯槽膿漏の原因4選
歯槽膿漏の原因は以下の4つです。
- 歯垢が取れていない
- 口内環境が悪い
- 生活習慣が乱れている
- 治療せず放置している
それぞれ解説します。
【原因1】歯垢が取れていない
歯垢が取れていないと歯周病になり、歯槽膿漏を引き起こします。歯垢は口内細菌の塊です。細菌に感染し炎症が起きると歯周病になります。
歯磨きをしなかったり、ブラッシングがうまくなかったりして、歯垢が残っていることが原因になります。
【原因2】口内環境が悪い
口内環境が悪いと、歯周病が悪化して歯槽膿漏を引き起こします。
口が空いていると口内が乾燥して唾液の分泌量が減るので、歯周病菌から守りにくくなります。また、歯並びが悪いと歯磨きがしにくく、歯垢が残りやすいです。
生まれつき歯並びが悪いなど、遺伝が原因で口内環境が悪くなりやすい人もいます。
【原因3】生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れていると歯周病になりやすいです。
寝不足や不規則な生活を続けていると免疫力が弱まり、細菌感染が起きやすいです。また、ストレスが溜まっている場合も歯周病が悪化します。
生活習慣の乱れは、体調不良だけでなく歯周病にも影響します。
【原因4】治療せず放置している
歯周病を治療せずに放置すると、歯槽膿漏になります。
歯周病が初期段階であれば治療が比較的に簡単に済みます。ただ、放置して重症化している状態の歯槽膿漏は、治療が難しいです。
重症化する前に歯科医院にいき、早めに治療を開始しましょう。
重度の歯周病である歯槽膿漏の治療法
歯槽膿漏の治療法は以下の2つです。
- 歯垢・歯石を除去する
- 外科手術
それぞれ解説します。
【治療法1】歯垢・歯石を除去する
歯槽膿漏になった場合、歯周ポケットから歯垢・歯石を除去します。
歯周ポケットが改善され、3mm程度になれば回復に進みます。しかし、重症化していると、歯垢・歯石を取り除いただけでは改善できません。
元の状態に戻すためには、外科的な処置が必要です。
【治療法2】外科手術
歯槽膿漏は重症化していて回復が見込めない場合は、外科的な処置を行います。
手術では歯茎を切開し、歯垢や歯石を取り除きます。重症化している歯肉があれば除去し、歯肉を元の状態に戻す治療を行います。
症状がひどい場合、骨を再生する治療をすることもあります。
歯槽膿漏を始めとした歯周病を予防する方法4選
歯周病を予防する方法は以下の4つです。
- 歯磨きを丁寧に行う
- デンタルグッズを使用して歯垢を取り除く
- 生活習慣を見直す
- 定期的に歯科医院へいきクリーニングを行う
それぞれ解説します。
【予防法1】歯磨きを丁寧に行う
毎日の歯磨きを丁寧に行うことで、歯周病を予防できます。
正しいブラッシング方法で磨くように心がけましょう。毎食後に10分以上磨くことで、歯垢をしっかり落とせます。
▼歯磨きの時間について知りたい方はこちら▼
1回の歯磨きの時間は10分以上必要!正しいブラッシングや意識することを解説
【予防法2】デンタルグッズを使用して歯垢を取り除く
デンタルグッズを使用することで、歯槽膿漏を防げます。
歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、歯ブラシでは届きにくい場所の歯垢を除去できます。薬局やコンビニで簡単に変えるので、歯磨き後に使いましょう。
▼フロスと歯間ブラシについて知りたい方はこちら▼
フロスと歯間ブラシは両方使うべき?特徴や使い方を解説
【予防法3】生活習慣を見直す
生活習慣を見直して健康的な生活を送ると、歯周病を防げます。
以下のような生活を送ることで、抵抗力を高めて細菌感染を予防できます。
- 睡眠をしっかりとる
- 健康的な食事をとる
- リラックスする
習慣を少しずつ変え、健康的な生活を送りましょう。
【予防法4】定期的に歯科医院へいきクリーニングを行う
歯科医院へ定期検診に行き、歯周病の進行を防ぎましょう。
定期検診に行くことで、歯周病が悪化する前に治療を行うことができます。軽症のうちに治療を行えば、比較的早く治療を終わらせられます。
3ヶ月に一度くらいのペースで通い、口内状態を確認してもらいましょう。
まとめ
この記事では、歯槽膿漏に関する以下のポイントを解説しました。
- 歯周病と歯槽膿漏の違い
- 歯槽膿漏の原因
- 治療法
- 予防法
歯周病が重症化して歯槽膿漏になると、口臭がひどかったり、歯がぐらついたりするなどの悪影響があります。放置してしまうと歯を失う原因になるため、重症化する前に治療を行いましょう。
歯科医院へ定期検診に行くことで、重症化する前に治療を始められます。3ヶ月に一度くらいのペースで定期検診を受けるようにしましょう。
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