皆さんこんにちは。
むかえ歯科・小児歯科です。
今回は象牙質についてお話します。象牙質とは歯を構成する一部です。
象牙質まで虫歯が進行してしまうと痛みを感じる場合もあります。そのため、毎日のケアや早期発見が大切です。
この記事では、象牙質の役割やお口の健康を守る方法を紹介します。専門的な用語を使わずわかりやすく解説するので、ぜひご一読ください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
象牙質とは
象牙質とは歯の構造の一部で、エナメル質のすぐ下の層にある組織です。歯の主成分とも言えます。
象牙質は柔らかい組織です。硬いエナメル質の内側を柔らかい象牙質が支えていることで、歯が割れにくくなっています。
歯の神経は、象牙質の内部にあります。そのため、象牙質が何らかの理由で露出すると知覚過敏や虫歯などの痛みを感じます。
象牙質以外の歯の構造を解説
歯を構成するのは象牙質だけではありません。主な組織は以下の4つです。
- エナメル質
- 象牙質
- セメント質
- 歯髄
ここでは、象牙質をのぞいた3つの組織について、順番に解説します。
余談ですが、歯が口の中に露出している部分を「歯冠」、歯冠より下の部分を「歯根」と言います。
【歯の構造1】エナメル質
エナメル質は、歯の外側で象牙質をおおう組織です。色は半透明で、体のなかで最も硬い部分と言われています。
エナメル質までの虫歯は、痛みを感じにくいです。初期症状に気づいたら、早めに治療して虫歯を直しましょう。
【歯の構造2】セメント質
セメント質は、歯根部の表面を被っている組織です。象牙質よりやわらかく、歯茎が下がり露出すると虫歯になりやすいです。
なおセメント質には、歯根膜という歯と骨との間にある薄い膜状の組織をつなぎとめる役割があります。
【歯の構造3】歯髄
歯髄は、いわゆる歯の神経部分です。象牙質の内側にあります。神経線維のほかに血管やリンパ管が通っています。
歯髄まで虫歯が進むと、かなり強い痛みを感じます。神経を取り除く「根管治療」をおこなう場合もあります。
虫歯が象牙質まで進行するとどうなる?
象牙質まで虫歯が進行すると、冷たいものや甘いものを食べると歯がしみるようになります。「C2」と呼ばれる状態です。
この場合、虫歯部分を削って詰め物をする治療をおこないます。なお詰め物の作成には、1~2週間かかります。
象牙質まで進行した虫歯を放置すると神経まで症状が進み、激しい痛みを伴います。お口に異常を感じたら、歯科医院へ早めに行き、治療をおこないましょう。
▼虫歯の段階や治療方法について知りたい方はこちら▼
【早期治療がカギ】虫歯には段階がある?進行状況別に治療内容を紹介
お口の健康を守る3つの方法
お口の健康を守る方法は、以下の3点です。
- 毎日の歯磨きを徹底する
- 糖分の摂りすぎに注意する
- 歯科医院で検診を受ける
これらの方法を実践することで、虫歯や歯周病から自分の歯を守る効果が期待できます。
【お口の健康を守る方法1】毎日の歯磨きを徹底する
お口の健康を守るためには、毎日歯磨きをおこないましょう。食べかすなどの汚れが原因となり、口内トラブルを引き起こすためです。
朝昼晩の食後には歯磨きをするよう心がけましょう。寝ている間は唾液の量が少なくなるため、就寝前は念入りにおこないます。10分間を目安に丁寧にブラッシングします。
普段の歯磨きに加え、歯間ブラシやフロスを併用するのも良いでしょう。歯ブラシではとりきれない、歯と歯の間の汚れがとれます。
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フロスと歯間ブラシは両方使うべき?特徴や使い方を解説
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歯磨きするタイミングはいつがいい?お口の健康を保つブラッシングの習慣とは
【お口の健康を守る方法2】糖分の摂りすぎに注意する
口内トラブルを避けたいなら、糖分の摂りすぎに注意します。糖分は虫歯のえさとなるためです。
ジュースや間食はできるだけ控えるよう気を付けます。また、普段の食事でも糖分量に注意しましょう。
【お口の健康を守る方法3】歯科医院で検診を受ける
歯科医院で定期的な検診を受けるのも、お口の健康を守る方法のひとつです。口内の状況を確認してもらうことで、病気の早期発見につながります。
また歯科医院では、自宅のブラッシングでは落としきれない汚れを除去できます。歯磨き指導もおこなっているので、普段のケアの見直しにもつながります。
お口の悩みは歯科医院へご相談ください
象牙質は、エナメル質のすぐ下の層にある組織です。象牙質まで虫歯が進行すると、痛みを感じやすくなります。放置するとさらに症状が進んで激しい痛みを伴うので、早めに歯科医院で治療を受けましょう。
お口に異常を感じていない方でも、歯科検診で口内の状況を確認してもらうことが大切です。
※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。