皆さんこんにちは。
むかえ歯科・小児歯科です。
今回は歯ブラシの選び方についてお話します。
毎日の歯磨きが大切だというのはなんとなくわかるかと思いますが、歯ブラシを選ぶときのポイントはご存知ですか?
普段、歯ブラシを買うとき、なにも考えずに手に取ってしまう方もいると思います。
そこで、この記事では、
- 代表的な歯ブラシの種類
- 選ぶときに見るべきポイント
- 年齢別の選び方
などを紹介します。
歯ブラシの交換時期についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
歯ブラシは磨きやすいものを選ぼう
お口のトラブルを予防するには毎日の歯磨きが大切です。
歯ブラシはあくまで道具なので、正しい歯磨きを身につけ、継続することが重要になってきます。
そのため、使いやすいものであれば基本的にはどれを使っても大丈夫です。
しかし、歯ブラシの形状によっては、口内を傷つける恐れがあり、汚れが落としづらいこともあります。
しっかりと汚れを落とす歯磨きの技術をつけるのが大切ですが、その上で歯ブラシの特徴を知り、自分に合ったものを選べると良いでしょう。
主な歯ブラシの種類4選
歯ブラシにはいくつかの種類があります。
主な種類は、以下4つです。
- 手用歯ブラシ
- 電動歯ブラシ
- 音波歯ブラシ
- 超音波歯ブラシ
各歯ブラシの特徴もあわせて紹介します。
【歯ブラシの種類1】手用歯ブラシ
手用歯ブラシは、名前の通り、手を使ってブラッシングする歯ブラシです。
ヘッドの大きさや毛の硬さなどの違いで、様々な種類のものが販売されています。
症状にあわせて歯ブラシを選べることが特徴です。
値段も比較的安価で、コンビニやドラッグストアなどでも購入できます。
【歯ブラシの種類2】電動歯ブラシ
電動歯ブラシは、ブラシを振動させることによってプラークを落とします。
振動回数は、1分間に3,000~7,000回です。
汚れを効率良く落とせるので、ブラッシング時間を短縮できます。
手用の歯ブラシを使うのが難しい方や、歯列矯正器具を着けている方に向いています。
【歯ブラシの種類3】音波歯ブラシ
音波歯ブラシは音波を活用しており、電動歯ブラシよりも振動回数が多いことが特徴です。
振動数は、1分間に2~3万回ほどです。
音波歯ブラシを使用することで、ブラシの毛先が接していない、歯茎の深い部分のプラークを除去できます。
よって、歯周病予防の効果が期待できます。
【歯ブラシの種類4】超音波歯ブラシ
超音波ブラシは、超音波を使用してプラークを除去します。
振動回数は、1分間で120万回以上です。
電動歯ブラシや音波歯ブラシでは難しい、プラーク細菌や不溶性グルガン(プラークのもととなる汚れ)を除去できます。
超音波歯ブラシも音波歯ブラシと同様に、歯周病予防の効果が見込めます。
症状が進行し、歯周ポケットが深い場合にも使用すると良いでしょう。
歯ブラシを選ぶときに見るべき4つのポイント
まずは、歯ブラシを選ぶときに見るべきポイントは、以下4つです。
- ヘッドの大きさ
- 毛の硬さ
- 毛先のタイプ
- 柄の形
各項目について、順番に解説します。
【ポイント1】ヘッドの大きさ
歯ブラシ選びで唯一大切なポイントがヘッドの大きさです。
ヘッドは、小さめのものを選びましょう。
小さいヘッドであれば、細かいところや歯と歯の間まで丁寧に磨けるためです。
逆に、ヘッドが大きいと、奥歯や歯の隙間をうまく磨けず汚れも残りやすくなります。
結果として、お口のトラブルが発生するリスクが高まります。
しっかり汚れを落とせて、歯の隙間などを丁寧に磨けるヘッドのサイズを選びましょう。
【ポイント2】毛の硬さ
歯ブラシの毛の硬さは、主に
- ふつう
- やわらかめ
- かため
の3種類あります。
ブランドや製品によって硬さは様々ですが、一般的におすすめな硬さは「ふつう」・「やわらかめ」タイプです。
普段の磨き方が弱く、なかなか汚れが落ちない場合はふつうがおすすめです。
また、歯茎が弱い人は、口内を傷つけにくいやわらかめの歯ブラシを選びましょう。
かための歯ブラシは、歯垢(プラーク)を落としやすいですが、歯や歯茎がすり減るリスクがあるので避けたほうがよいでしょう。
歯や歯茎が一度削られてしまうと、元に戻らない可能性があります。
お口に負担をかけないためにも、やわらかめやふつうを選びましょう。
【ポイント3】毛先のタイプ
毛先のタイプは、形と太さを選べます。
様々なタイプがありますが、万能なものはないので、磨きやすいものを選びましょう。
毛先のタイプ別に特徴をご紹介します。
毛先のタイプ | 特徴 | |
全体の形状 | 平ら | ・歯に均等に歯ブラシが当たる ・バランスよく歯垢(プラーク)が落とせる |
山切りカット | ・歯と歯の間の汚れを取れる ・歯周ポケットも磨きやすい |
|
毛の太さ | 太い | ・硬くなった歯垢(プラーク)が落としやすい |
細い | ・歯周ポケットを磨きやすい ・コシが弱いと歯茎を傷つけにくい |
基本的に使いやすいもので構いませんが、上記の特徴を頭に入れて選んでもよいでしょう。
【ポイント4】柄の形
柄の形も、ブランドや製品によって様々な特徴があります。
基本的には自分が使いやすい柄の形であれば問題ありません。
最近は、持ちやすいようにカーブがあったり突起がついていたりするものや、デザインがおしゃれなものまであります。
気に入ったもので構いませんが、持ちづらかったり奥歯が磨けなかったり、余計な力が入ってしまったりする歯ブラシは避けましょう。
持ってみて、1番磨きやすい形を見つけることが大切です。
【年齢別】おすすめの歯ブラシの選び方
歯ブラシの選び方は、年齢によっても異なります。
こちらでは、年齢別に歯ブラシを選ぶポイントを紹介します。
- 赤ちゃん
- 子ども(3~5才)
- 子ども(6~12才)
- 大人
- 高齢者
順番に解説します。
赤ちゃん
乳歯が生えそろう前は、以下の特徴がある歯ブラシを選ぶといいでしょう。
- 毛はやわらかめ・小さめ
- ヘッドは小さめ
- ハンドルが曲がる
- 柄は握りやすい
突然歯磨きを始めると子どもが嫌がることが多いです。
乳歯が生えてきたら、まずはガーゼや指で触れるなど口を触られることに慣れさせます。
歯が増えてきたら、少しずつ歯ブラシに慣れさせていきましょう。
ハンドルはまっすぐで太めの子どもが持ちやすいものが良いですが、転んで喉に刺さらないよう曲がるタイプにしてください。
子ども(3〜5才)
3〜5才の子どもは、以下の特徴がある歯ブラシを選ぶと良いでしょう。
- 毛はやわらかめ・短め
- ヘッドは小さめ
- ハンドルは曲がる
- 柄は握りやすい
乳歯がしっかりと磨けるかどうかを、選定ポイントに入れてみてください。
子どもが持ちやすく、小さな口でも入るヘッドの歯ブラシを選びましょう。
この時期は、歯ブラシを噛んでしまうことも多く、すぐに毛先が開いてしまうため、頻繁に交換することをおすすめします。
3~5才の子どもは、歯磨きを持って走る可能性もがあります。
万が一のためにハンドルも曲がるものにすると、転んで喉に刺さらないので安心です。
▼お子様を歯磨き好きにするコツ▼
>>【幼児向け】歯磨きのコツは?嫌がる子どもを歯磨き好きにするコツや仕上げ磨きの方法も紹介
子ども(6〜12才)
6〜12才の子どもは、以下の特徴がある歯ブラシを選ぶと良いでしょう。
- 毛はやわらかめ〜普通・短め
- ヘッドは小さめ
- 柄はまっすぐで握りやすい
乳歯から永久歯に生え変わる期間は、虫歯のリスクが高まります。
普段より丁寧な歯磨きが必要になるので、歯の隅々までしっかり磨ける歯ブラシを選びましょう。
ヘッドが小さめで柄がまっすぐなものだと、奥歯の磨き残しが少なくなります。
大人
大人は目的に合わせて歯ブラシを選択しましょう。
基本的は使いやすいもので構いません。
例えば、歯周病予防をメインにしたい場合は、毛はやわらかめ・細めのものを選びましょう。
歯周病は、歯茎が腫れて起こる場合もあります。
そのため、歯磨きで歯茎を傷つけないことが予防につながります。
虫歯予防の場合は、毛はふつう、ヘッドは小さめのものを選びましょう。
虫歯の原因は歯垢(プラーク)です。
毛の硬さがふつうの歯ブラシだと、歯の汚れを取り除きやすいです。
高齢者
高齢者の方は、毛はやわらかめ・細めのものを選びましょう。
年を重ねるごとに歯や歯茎が弱くなってくるので、傷つけないようにやわらかい毛の歯ブラシを選択します。
歯を小刻みに動かしたり力加減が難しかったりする場合もあるので、握りやすい柄のものを探すことをおすすめします。
普通の歯ブラシで丁寧に歯磨きができることが前提ですが、補助として超音波ブラシを活用すると、磨き残しを少なくできます。
歯ブラシの交換時期
歯ブラシは、1ヶ月に1度を目安に交換しましょう。
歯ブラシは毎日口の中の雑菌や汚れを落とすのに使うものです。
いくら洗って乾かしていても、ブラシには菌が繁殖してしまいます。
また、1ヶ月経たずとも、毛先が開いたら交換するようにしましょう。
毛先が開いたまま歯磨きをすると、汚れを落としづらいだけでなく、歯や歯茎を傷つける恐れがあります。
日々の歯磨きとともに定期検診もご利用ください
歯ブラシは様々な種類がありますが、自分が使いやすいと思うものを選びましょう。
汚れを落とせるものであれば、そこまでこだわらなくても大丈夫です。
大切なのは、自分で使いやすい歯ブラシを選び、毎日正しい歯磨きで汚れを落とすことです。
日々、丁寧な歯磨きを習慣づけ、お口のトラブル予防につなげましょう。
毎日のブラッシングに加えて定期検診を受けると、歯磨きのクセや磨き残しに気づくきっかけになります。
磨き残しを確認した上での歯磨き指導や歯石の除去もできるので、予防歯科をお気軽にご利用ください。
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当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。