皆さんこんにちは、むかえ歯科・小児歯科です。
今回はインプラントの治療期間についてお話していきます。
まるで天然歯の見た目をしているインプラント。
中には、歯科医院で治療を勧められた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一方、インプラントを施術するのにどのくらい期間が必要なのか気になりますよね。
治療が長引くと普段の生活に支障がないかも心配です。
そこで今回は、
- インプラント治療に必要な期間
- 施術の流れ
などについてお話していきます。
なお治療後に注意したいことも併せて紹介していきましょう。
インプラントを検討している方は、ぜひご覧ください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
【基礎知識】インプラントとは?
まずはインプラントについて解説していきます。
インプラントとは、人工の材料や部品を体に入れることの総称です。
歯とは関係のない、人工関節や心臓のペースメーカーなども該当します。
歯科医院では、歯を失った際にインプラントを使用。
顎の骨に体になじみやすい材料で作られた歯根の一部あるいは全部を埋め込みます。
それを土台に、セラミックなどで作った人工歯を取り付けるのです。
【インプラント治療の前に】歯科医院での定期的な検診を受けよう
繰り返しになりますが、インプラントは歯を失った際に用いられる治療の1つです。
歯を喪失してしまう原因として、虫歯や歯周病などの病気が挙げられます。
インプラントの相場は30~50万。
基本的に保険が適用されないため、費用の負担も大きいです。
そのためインプラント治療を行わなくてもいいように、お口の健康を保ちたいところですよね。
普段から定期的な検診を心がけましょう。
口内トラブルの早期発見に繋がります。
インプラントはどのくらい期間が必要?
上記では、インプラントの基本的な部分をお話ししていきました。
使用する場合や治療費の相場も分かっていただけたと思います。
それでは、インプラントはどのくらいの期間で完了するのでしょうか?
今回は以下2つのケースについて、それぞれの期間の目安を紹介していきます。
- 顎の骨に十分厚みがある
- 顎の骨が薄い
顎の骨に十分厚みがある場合は4か月程度
顎の骨が十分に厚みがある場合、上顎、下顎問わず、4か月くらいで治療が完了します。
ただし、この数字はあくまでも目安です。
正確な期間を知りたい場合は、歯科医院へ相談するといいでしょう。
顎の骨が薄い場合は1年かかることも
顎の骨の厚みが足りない場合は、期間が長くなり1年以上かかることもあります。
その理由は、インプラント治療の前に「骨造成」を行うからです。
骨造成とは、足りない顎の骨に対して人工骨を使い、天然骨ができるように処置をすること。
骨が形成されるまでには、3~9ヶ月程度かかります。
それに加えてインプラント治療が4か月程度かかるのです。
上記の理由から、状況にもよりますが1年以上の期間が必要になるといわれています。
インプラントの治療の流れは?7ステップに分けて解説
ここではインプラントの治療を紹介します。
流れは以下の通りです。
- 問診・カウンセリング
- 検査
- 前処理
- 一次手術
- 二次手術
- 装着
- メンテナンス・定期検診
それぞれの治療について、詳しくお話ししていきます。
【インプラントの治療の流れ1】問診・カウンセリング
最初に現在の症状や悩み、痛みがある部位などをカウンセリングします。
このとき、インプラントについて不安や心配事があればお気軽に相談くださいね。
【インプラントの治療の流れ2】検査
レントゲン撮影、CT撮影により口腔内検査を行います。
口腔内の結果から、インプラントのシミュレーション行いさらに精密な検査へ。
ここで、骨の状態や症状の進行度合いを確認しましょう。
検査の結果で、すぐにインプラント治療をスタートするか、骨造成を行うか決まります。
【インプラントの治療の流れ3】前処理
インプラントを行う前に準備治療として、歯周病検査や歯周病治療を行います。
歯石を取ったり、歯周病を改善させたりと、口の中全体を良好な状態にすることが目的です。
虫歯があれば虫歯の治療も行います。
【インプラントの治療の流れ4】一次手術
前処理が終われば、一次手術に入ります。
一次手術では歯を支えている骨(歯槽骨)にドリルなどを使い穴を空けます。
人工歯根と呼ばれるチタン製のインプラントを埋め込むためです。
このとき歯肉はメスなどで開いている状態。
空けた穴に人工歯根となるインプラントを埋め込みます。
最後に、インプラント上部にキャップを取り付け、開いていた歯肉を被せて傷をふさぎます。
手術後には、歯科用CT、レントゲン写真を使用。
口腔内全体の状況や治療部位にきちんとインプラントが入っているかを確認するためです。
一次手術では、上顎で3〜6ヶ月、下顎で2~3ヶ月程の治癒期間を設けて骨と結合させます。
【インプラントの治療の流れ5】二次手術
2つのパーツでできている2ピースタイプのインプラントは、一次手術の後二次手術を行います。
二次手術ではインプラント上部を手術部位の歯肉からメスなどで露出させます。
その後、歯肉の治癒を促進するための専用キャップを取り付けて完了です。
▼インプラントの種類について知りたい方はこちら▼
>>【覚えておこう】インプラントには種類がある?4つの観点から特徴を解説!
【インプラントの治療の流れ6】装着
患者さんから型取りをした後、製作された土台(アバットメント)を取り付けます。
その後、歯の形をした上部構造(セラミック冠)を装着。
これで天然の歯と同じように、食べ物を噛むことができます。
【インプラントの治療の流れ7】メンテナンス・定期検診
治療後も3か月に1回程度の目安でメンテナンスを行いましょう。
定期健診では、インプラントや人工の歯の状態、噛み合わせを確認します。
なおブラッシング指導なども行っているので、特にトラブルがない状態でも歯科医院に足を運ぶといいでしょう。
インプラントの治療後に注意したい3つのポイント
インプラントの施術の流れについて、具体的なイメージが掴めたのではないでしょうか。
ここでは治療後に注意したい3つについて紹介していきます。
- 手術当日は安静にする
- 食事は歯の負担が少ないものにする
- 歯磨きは傷口が広がらないように丁寧に
基本的には、手術してから3日程度は食事や日常生活に気を付けるようにしましょう。
【インプラント後の注意ポイント1】手術当日は安静にする
インプラントの手術をした当日は安静するように心がけましょう。
具体的には、アルコールの摂取や激しい運動、入浴(シャワーはOK)などはできる限り避けるといいですね。
安静に過ごして傷の治りを早めるように注意しましょう。
【インプラント後の注意ポイント2】食事は歯の負担が少ないものにする
治療後の食事は、歯の負担が少ないものを選びましょう。
例えば、おかゆ、スープなどの噛まずに食べられる柔らかい物を食べるいいですね。
一方、腫れや痛みの原因となる辛いスパイスや刺激物、固い物などは避けるようにしましょう。
なお食事の際は、手術した箇所の反対側の歯で噛むようにすると負担が少なくなります。
【インプラント後の注意ポイント3】歯磨きは傷口が広がらないように丁寧に
インプラントの治療をした際、歯磨きをどうやって行えばいいか分からないですよね。
手術の傷口が広がらないように、丁寧にブラッシングをしましょう。
なお歯磨きするときは、舌や指、歯ブラシの毛先で治療箇所を触らないよう気を付けます。
インプラントや治療期間で心配事があれば歯科医院へ
今回はインプラントにかかる期間や治療の流れを紹介しました。
顎の骨の厚みや症状の進行具合によって、どのくらい施術が完了するかは変わることが分かっていただけたと思います。
なお、本記事で紹介している治療スパンはあくまでも目安です。
正確な期間を知りたい場合は、お近くの歯科医院へご相談ください。
繰り返しになりますが、インプラントは基本的に保険が適用されません。
そのため患者さんの費用負担はかなり大きいです。
インプラント治療を受けないでもいいよう、お口のトラブルを未然に防ぐことも重要。
普段から歯科医院で定期的な検診を受けましょう。
※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。
当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。