インプラント手術の流れを解説!手術後の過ごし方や歯のない期間の注意点も紹介

皆さんこんにちは。
むかえ歯科・小児歯科です。

今回は、インプラント手術について解説します。

インプラントに興味があるけれども、手術の内容が不安な方もいるのではないでしょうか。また、当日はどんな流れで進むのかというところも気になるでしょう。

この記事では、主に以下の内容を解説します。

  • インプラント手術全体の流れ
    手術当日の流れ
    手術を受けた後の注意点

インプラント治療は、最初の手術から人工歯を装着するまでに時間がかかります。流れを理解していないと、思ったより時間がかかってしまう恐れがあります。お口の健康を保つことにもつながるので、ぜひ最後までご覧ください。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

インプラント手術の流れ

ここでは、インプラント手術全体の流れを紹介します。流れは以下のとおりです。

  1. 問診・カウンセリング
  2. 検査
  3. 前処理
  4. 一次手術
  5. 二次手術
  6. 装着
  7. メンテナンス・定期検診

これらすべてを終えるのにかかる期間は、4か月〜1年ほどです。顎の骨の状態によって、治療期間は変わります。

▼インプラント治療の期間を詳しく解説
>>インプラントの治療期間の目安は?施術の流れも分かりやすく解説!

問診・カウンセリング

最初に現在の症状や悩み、痛みがある部位などをカウンセリングします。
このとき、インプラントについて不安や心配事があればお気軽にご相談ください。

検査

レントゲン撮影や、CT撮影により口腔内の状態を検査します。インプラント治療は骨の状態や症状の進行度合いによって、「骨造成」という手順を踏むかが変わるためです。

口腔内の状態を把握した後でインプラントのシミュレーションを行い、精密な検査を行っていきます。

▼骨造成について詳しくはこちら
>>骨移植・骨造成のメリット・デメリットを徹底解説

前処理

インプラントを行う前に準備治療として、歯周病検査や歯周病治療を行います。歯石を取ったり、歯周病を改善させたりと、口の中全体を良好な状態にすることが目的です。

虫歯があれば虫歯の治療も行います。口の中を良好な状態にすることで、インプラント手術後の感染リスクを抑えられるため、先にしっかりと治療をしていきましょう。

手術

インプラント治療には、手術1回で終える1回法と2回に分ける2回法があります。
どちらの手術を行うかは、奥歯の状態によってかわるため、お近くの歯科医院にご相談ください。

それぞれどのような方法か、解説していきます。

1回法

1回法(抜歯即時埋入法)は、抜歯したその日にインプラントを埋め入れる方法です。

1回法では、まずトラブルなどで傷んでしまった歯を抜きます。続いて抜歯後の穴をドリルで整え、すぐにインプラントを埋入します。
必要に応じて人工骨や自家骨で補填を行います。

1回法(抜歯即時埋入法)をするためには、

  • インプラントを埋め込むための十分な骨の厚みがあること
  • 歯周病にかかっていないこと

などの条件がそろっていなければいけません。

手術後は、約3~5ヵ月の治癒期間を設けて骨と結合させます。

2回法

2回法は、インプラント体を骨に埋め込んだあと、一度歯茎を縫い合わせます。その後、傷口が回復してからもう一度歯茎を切り、アパットメント(土台のこと)を装着する方法です。

歯を抜いてから、3~8ヶ月が2回目の手術の目安になります。

2回法は、治療の適用範囲が広いことが特徴です。骨が柔らかい場合や、骨の量が少ない場合は2回法のみ使える場合もあります。

土台の治りを待ってから施術できるため、インプラントを理想の位置に埋め入れやすいと言われています。

人工歯の装着

患者さんから型取りをした後、製作された土台(アバットメント)を取り付けます。
その後、歯の形をした上部構造(セラミック冠)を装着して治療完了です。
これで天然の歯と同じように、食べ物を噛むことができます。

メンテナンス・定期検診

治療後も3か月に1回程度の目安でメンテナンスを行いましょう。定期健診では、インプラントや人工の歯の状態、噛み合わせを確認します
インプラント治療を行った後は「インプラント周囲炎」という病気になりやすくなります。インプラント周囲炎は歯周病に近い病気であり、放置するとインプラントの寿命を縮める原因になりかねません。
インプラントを入れた歯を守るために、特にトラブルがない状態でも歯科医院に足を運ぶといいでしょう。
▼インプラントのメンテナンスが必要な理由や注意点を解説
>>【長持ちのため】インプラントはメンテナンスが必要!主な方法や引っ越した際の対処法を解説

インプラント手術当日の流れ

インプラント手術を控えている方は、当日の流れも気になるのではないでしょうか。ここでは、手術を受ける日について解説していきます。

手術の準備

まずは手術に向けてお口の中を清潔にしていきます。専用の洗浄液を用いて最近レベルを下げ、初期感染を防ぐように処置を行います。

麻酔

局所麻酔を行い、手術の準備をします。手術時は麻酔が効いているので、痛みはほとんどありません。

また、静脈内鎮静法で治療を行うこともあります。こちらは、リラックス効果や健忘効果が高い静脈に直接注射する方法です。
ほろ酔いやうたた寝のような気持ちになり、気づいたら手術が終わっているような麻酔なので、不安の強い方は検討しても良いでしょう。

ただし、専門の設備が必要なため、当院では静脈内鎮静法を取り扱っておりません。

手術

麻酔が効いてきたら、実際に手術を行います。インプラントを打つ位置や骨の状態によって所要時間は変わりますが、早くて10分ほど長いと約1時間が目安です。

手術後は止血ガーゼを噛み、血がとまるのを待ちます。

帰宅

出血が止まれば、手術当日に帰宅できます。

帰宅後の食事は柔らかいものを選び、手術をしていない歯で噛むようにしましょう。手術後の痛みには個人差がありますが、痛み止めで収まる程度です。

インプラント手術後の過ごし方

インプラント手術後数日間は、麻酔が切れたタイミングで痛みを感じる可能性があります。鎮痛剤を飲むほか、以下の点に気をつけましょう。

  • 刺激物や熱いものを食べるのは避ける
  • 歯茎が腫れている場合は飲酒・運動を避ける
  • 当日はシャワーのみ
  • 出された抗生物質は飲み切る
  • 歯磨きは軽めに磨き、手術部位を避ける

インプラント手術では歯茎を切開しているため、刺激をできるだけ与えないように気をつけてください。

インプラント手術後は歯がない期間がある

インプラントを埋め込んだあとは、骨に馴染み、結合されるまで待機期間が必要です。

おおよそ2〜6ヶ月待つ必要があり、この間は歯がありません。この期間は仮歯を入れるのが一般的です。

この仮歯はあくまで仮であり、強度は弱いので、無理な力を加えないように注意しましょう。

インプラント手術の不安は事前相談で払拭しよう

インプラント手術は1回もしくは2回に分けて行います。手術時間は10分〜1時間程度と幅があり、お口の状態によって異なるため、詳しくは歯科医院でご確認ください。

また、インプラント手術に不安がある場合、その不安を払拭してから対応いたします。インプラント手術に興味はあるが、不安や疑問がある場合は歯科医院にまずはご相談ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

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