「歯石取りが痛くて辛い」
「歯石取りの痛みを軽減したい」
「歯石取り後も痛みが続くけど何か問題はあるのか」
というような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
歯石取りの際に痛む方は、歯茎に炎症が起きている可能性があります。歯石が溜まる前にケアをしたり、定期的に歯科医院へ行って口内をきれいに保ったりすることで、歯石取りの際の痛みを軽減できるでしょう。
この記事では歯石取りの際の痛みについて以下のポイントを解説しています。
- 歯石取りで痛いと感じる原因
- 歯石取り治療の流れ
- 歯石取りの痛みを軽減するために普段から意識したいポイント
それぞれ解説します。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
歯石取りで痛いと感じるのは歯周病が進んでいるサイン
歯石取りを行う際に痛みが出ている方は、歯周病が進行し、歯茎に何かしらの炎症が起きている可能性が高いです。歯茎に炎症が起きてい状態で歯石取りを行うと、痛みが出やすいです。
歯石を取らないと歯周病は改善されません。3ヶ月に1回は歯科医院へ定期検診に行き、歯周病の治療や歯石取りを行ってきれいな口内を保つようにすると、歯石取りをしても痛みが出にくくなるでしょう。
また、歯石は自分では取れませんが、歯垢の段階であれば歯磨きなどで取ることができます。日々のブラッシングも丁寧に行いましょう。
歯石取りの治療で痛いと感じる原因3選
歯石取りの治療で痛いと感じる原因は以下の3つです。
- 歯石の量が多くて固まっている
- 歯茎が腫れている
- 歯茎が下がっている
それぞれ解説します。
【原因1】歯石の量が多くて固まっている
歯石の量が多くて固まっていると、歯石取りの際に痛みが出やすいです。
量が多いと手動のスケーラーで取る際に力がかかりやすく、歯や歯茎への負担が大きいです。また、治療する時間も長くなりやすく、痛みを感じる可能性が高くなります。
歯石が溜まり過ぎないように、定期的に歯石取りを行いましょう。
【原因2】歯茎が腫れている
歯周病で歯茎が腫れている状態では、歯石取りの器具が当たったときに痛みが出たり出血したりしやすいです。
歯石を取り除かなければ歯周病治療が進まないため、始めは痛みを感じるかもしれません。ただ、歯石や歯垢を取り除くことで、歯茎の腫れが回復していきます。
歯石や歯垢の少ないきれいな口内を保つことができれば、歯石取り時の痛みが少なくなります。
【原因3】歯茎が下がっている
歯茎が下がっていると、歯石取りの際に痛みが出やすいです。
歯周病が進行して歯茎が下がると、歯根が露出します。歯根が剥き出しになると、知覚過敏のような症状が出たり、神経が近くなり痛みを感じやすくなったりします。
歯石取りの際に痛みが出やすくなるので、歯茎が下がらないように定期検診へ行くようにしましょう。
歯石取り治療の流れ【歯周病が進行すると痛いと感じやすい】
歯石取り治療の流れは以下の通りです。
- スケーリング
- ルートプレーニング
歯周病が進行していると治療時の痛みが出やすいです。それぞれの流れを解説していきます。
【流れ1】スケーリング
スケーリングは、手動と超音波のスケーラーを使って歯石を取り除く治療です。
まず、超音波スケーラーを使って全体的に歯石を除去します。超音波で削る際に水も出るので、知覚過敏の症状があると痛みが出やすいです。
その後、細かい隙間部分の歯石を手動のスケーラーで取り除きます。歯石の量が多いと力を入れる必要があるため、歯や歯茎にかかる力が大きく痛みの原因となります。
【流れ2】ルートプレーニング
歯周病が進行し、歯周ポケットの内部に歯石が溜まっている場合は、ルートプレーニングを行います。
歯の根部分のセメント質に歯石が溜まっていると、スケーラーだけでは取れません。専用の器具を使って、歯周ポケット内についている歯石を取り除きます。
歯茎の内側に器具を入れて歯石を取るので、神経に近い部分に刺激が伝わりやすく、痛みが出やすいです。また、歯根部分から歯石を取るため、知覚過敏の症状が出ることもあります。
歯石取り治療後に痛いと感じても2〜3日で治る
歯石取り後は歯石が溜まっていた部分が露出されるので、知覚過敏のような症状が出ることがあります。歯石取り後の痛みは、2〜3日すると治るので数日様子を見てみましょう。
冷たいものや刺激物を控えたり、歯磨きを優しくしたりすると、痛みを軽減しやすいです。ただし、痛みがしばらく治らなかったり、出血がひどく続いたりする場合は早めに歯科医院へ行きましょう。
歯石取りで痛みを抑えるために普段から意識したいポイント
歯石取りで痛みを抑えるために普段から意識したいポイントは以下の3つです。
- 歯と歯茎の隙間を丁寧にブラッシングする
- デンタルグッズを使って歯垢を取り除く
- 定期的に歯科医院へ行く
それぞれ解説します。
【ポイント1】歯と歯茎の隙間を丁寧にブラッシングする
歯周ポケットを意識して正しくブラッシングを行い、歯垢を取り除きましょう。歯垢が口内に残っていると歯石化してしまい、取れにくくなってしまいます。歯垢の段階であればセルフケアで除去できるため、以下のような意識を持って歯を磨き、清潔な口内を保ちましょう。
- 10分以上丁寧に磨く
- 歯を磨くタイミングは食後にする
- 自分にあった歯ブラシを使う
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【ポイント2】デンタルグッズを使って歯垢を取り除く
デンタルグッズを使って歯垢を取り除き、歯石を残さないようにしましょう。
歯間ブラシやフロスを使うことで、歯ブラシでは届きにくい部分の歯垢を取り除くことができます。コンビニや薬局で購入できので、なるべく毎回のブラッシング後に使用するようにしましょう。
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【ポイント3】定期的に歯科医院へ行く
歯科医院で定期検診を受け、歯石取りをしてもらいましょう。歯石がつきすぎる前に除去できれば、毎回の歯石取りの痛みを軽減できます。
また、ブラッシング指導を受けたり、日々の歯磨きで歯垢が取れているかどうか確認できたりします。
3ヶ月に1回程度のペースで歯科医院へ通うようにしましょう。
3ヶ月に1度は歯科医院で歯石取りを行おう
この記事では歯石取りの際の痛みについて以下のポイントを解説しました。
- 歯石取りで痛いと感じる原因
- 歯石取り治療の流れ
- 歯石取りの痛みを軽減するために普段から意識するポイント
歯石取りの際に痛む場合、歯周病が進行している可能性が高いです。歯周病を治療するために歯石を取る必要があります。
始めは痛みが出るかもしれませんが、歯石が取れてきれいな口内になると、歯石取り時の痛みを軽減できます。
痛みを軽減するために、歯石が溜まる前にケアをしたり、定期的に歯科医院へ行って口内をきれいに保ったりしましょう。
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