こんにちは、むかえ歯科・小児歯科です。
夜間に歯が痛み始めると、すぐに歯科医院に行けず困る方も多いのではないでしょうか。どうしてもすぐに行けないときは、応急処置をして痛みを抑えたいと考えるものです。
そこで今回は、すぐに歯科医院に行けない方に向け、
- 応急処置の方法
- 避けるべきこと
をお伝えします。
なお、今回紹介するのはあくまで応急処置であり、長期で放置するのは危険です。歯の痛みを放置して、処置が遅くなるほど全身疾患になるリスクを秘めています。
あくまで応急処置をしたあとは、少しでも悪化する前に歯科医院に行くことをおすすめします。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
歯が痛いけれどすぐに歯医者に行けないときの応急処置
すぐに歯科医院に行けないときに、歯の痛みを抑える応急処置は以下のとおりです。
- 痛い部分を冷やす
- 市販薬を用いる
- お口の中を清潔に保つ
処置を間違えるとかえって痛みが増す可能性もあるので、ぜひ詳細までご覧ください。
痛い部分を冷やす
血流量が増加すると、歯が痛いと感じやすくなります。患部を冷やし、血液の流れを一時的に抑えましょう。
冷やしすぎると逆評価になることもあります。冷やすときは直接患部に当てず、頬側から濡れタオルなどを当ててください。氷を直接口に含むなどの方法は、冷やし過ぎの原因になるため避けましょう。
なお、虫歯以外が原因の場合は、痛みが増す可能性があるため要注意です。痛みが引かないからと言ってさらに冷やすのは避けてください。
市販薬を用いる
痛み止めを飲むと痛みが和らぎます。市販薬であれば、ロキソニンなどが有効です。その他、正露丸を歯痛の部分に詰める方法もあります。
市販薬を使う場合は、用法容量を守りましょう。決められた以上に服用するのは危険です。
お口の中を清潔に保つ
食べかすが虫歯の穴に入ると痛みが増すので、歯磨きやうがいをして汚れを取り除くようにしましょう。汚れが取れれば痛みが和らぐ可能性があります。
うがいをする場合は刺激を与えない注意してください。冷たすぎる水も刺激になるため、ぬるま湯で優しくうがいしましょう。
歯が痛いときに避けること
歯が痛いときは、刺激になる行為を避けましょう。具体的には以下のような行動を指します。
- 痛い場所に直接触れる
- 血行を促進させる
- 喫煙する
理由も含めて解説していきます。
痛い場所に直接触れる
痛い場所に直接触れると、刺激で悪化します。直接患部に触れるのは避けましょう。
歯磨きのときは特に注意し、丁寧に磨くようにしてください。
痛んでいる場所が気になるからと、指で触れるのも避けましょう。菌が患部に入り、悪化する原因になります。
血行を促進させる
飲酒や運動・入浴など、血行を促進させる行為は避けましょう。血行が促進すると痛みが強くなります。
喫煙する
喫煙は刺激を与えてしまい、痛みが悪化します。歯が痛く、歯医者に行けない期間だけでも、喫煙を控えることをおすすめします。
特に歯周病が原因の痛みの場合、細菌が繁殖しやすくなるので要注意です。症状が進行しやすい状態を作ってしまうため、原因が特定できていない場合は喫煙を避けたほうが良いでしょう。
歯が痛いのに放置するリスク
「歯が痛いけど、まだ我慢できる」
「歯が痛いけど仕事が忙しくて歯科医院に行けない」
という気持ちはわかりますが、ぜひ少しでも早く歯科医院にお越しください。
放置するリスクは痛みが徐々に強くなっていくことだけではありません。ここでは悪化するとどうなるか、具体的なリスクをお伝えします。
症状が悪化する
痛みが出るまで進行した虫歯は、放置して治ることはありません。一時的に痛みが和らいだとしても、その期間を進行を続けています。
症状を放置すると歯の表面がどんどん溶けてしまい、神経が露出するので痛みが増していきます。
歯が折れて食べ物が噛めなくなる
さらに虫歯が進行すると、歯の内部に菌が侵入します。その状態で悪化すると歯が脆くなり、折れたり、食べ物が噛めなくなったりして、歯を失うのも大きなリスクです。
歯科医院に来た時には手遅れになり、そのまま歯を抜かざるを得なくなることもあるので、早めの治療が大切です。
また、歯の根元まで炎症が進行すると、治療期間が長くなります。治療回数を少しでも減らしたい場合は、ぜひ早めに歯科医院にお越しください。
全身疾患になる
虫歯が神経まで到達して、神経が壊死すると痛みを感じなくなります。しかし、その状態でも虫歯が治ったわけではありません。
さらに虫歯が進行すると、細菌が血液中に侵入します。血管内に細菌が入り込むと、全身疾患を引き起こす原因となるため、現在の痛みの有無に関わらず、治療が必要です。
歯が痛いときは応急処置でやめずにできるだけ早く歯科医院へ
忙しいから応急処置で治療を後回しにしたい気持ちはとてもよくわかります。しかし、歯を残し、全身の健康を守るためにも、できるだけ早く歯科医院にお越しください。
応急処置はあくまでも一時的な痛みの緩和にしかならず、症状を治すことはできません。痛みがなくなってしまったら神経が死んでいる状態であり、抜歯が必要になります。さらに炎症が広がると全身疾患に繋がる危険もあります。
早めに対処するほど歯を残せる可能性は高まるため、応急処置をしたあとは速やかにお近くの歯科医院へお越しください。
※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。
当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。