「虫歯があるけどホワイトニングしても大丈夫なのかな?」と疑問に思ったことがある人も多いですよね。早くホワイトニングをしたい場合、虫歯治療にかかる時間を待てない気持ちもよく分かります。
しかし、結論から言うと、ホワイトニングの際に様々な影響が出てしまうので、先に虫歯の治療をした方が良いです。
この記事では、ホワイトニングをしたいあなたに向けて、以下のポイントを紹介します。
- 先に虫歯を治療した方が良い理由
- 重度の虫歯になってもホワイトニングできる方法
詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。
ホワイトニングをする前に虫歯の治療をしよう
虫歯があるのであれば、治療してからホワイトニングした方が良いです。
ホワイトニングをおこなっている間は虫歯の治療ができません。その間に、虫歯が進行してしまう可能性があります。また、虫歯になっている歯は通常のホワイトニングで白くすることができません。
次の章で、もう少し詳しくホワイトニングと虫歯に関する注意点を説明します。
虫歯がある方のホワイトニングに関する4つの注意点
ここでは、虫歯がある方がホワイトニングする前に知っておくべき注意点を4つ紹介します。
- 虫歯治療とホワイトニングは同時にできない
- ホワイトニング中に虫歯が進行する可能性がある
- 詰め物や被せ物やホワイトニング効果がない
- ホワイトニングジェルがしみる可能性がある
詳しく解説します。
【注意点1】虫歯治療とホワイトニングは同時にできない
虫歯治療とホワイトニングは同時に行うことができません。
ホワイトニングで使う薬剤には、虫歯で使う詰め物の固定を剥がしてしまうものもあり、虫歯治療を邪魔してしまう可能性があります。
そのため、この2つの治療は順番に行わなければいけません。
【注意点2】ホワイトニング中に虫歯が進行する可能性がある
虫歯を放置したままホワイトニングをすると、虫歯が進行する可能性も。
ホワイトニングの施術には1ヶ月程度がかかります。その間に、虫歯が進行してしまうことが多いので、先に虫歯を治療しましょう。
▼虫歯の進行段階を詳しく解説したコラム▼
>>【早期治療がカギ】虫歯には段階がある?進行状況別に治療内容を紹介
【注意点3】詰め物や被せ物はホワイトニング効果がない
虫歯治療で使われる詰め物や被せ物には、ホワイトニング効果がありません。
ホワイトニングをする予定がある場合は、治療の前に歯科医師に相談しましょう。虫歯治療で詰め物・被せ物の色を元の歯に合わせると、ホワイトニング後に目立ってしまいます。
また、詰め物・被せものをすでに入れている場合も、相談しながらホワイトニングを進める必要があります。
【注意点4】ホワイトニングジェルがしみる可能性がある
虫歯が原因で、歯の神経や歯茎に炎症がおきている場合、ホワイトニングジェルがしみたり、痛みがあったりする場合があります。
ホワイトニングジェルは薬剤の濃度が高く、強力なものになっているので、非常にしみやすいです。
痛みでホワイトニングがすすめられないという事態を避けるためにも、先に虫歯治療をすすめたほうがよいでしょう。
▼ホワイトニングジェルについて詳しく解説▼
>>ホワイトニングジェルってなに?効果やメリット・デメリット使い方を徹底解説
▼ホワイトニングで痛みを感じたときの対処法▼
>>ホワイトニングで歯や歯茎が痛いと感じる6つの原因と対処法を解説
重度の虫歯になってしまってもホワイトニングできる2つの方法
重度の虫歯で歯の神経に対する処置を行い、変色が強い場合にもホワイトニングができる方法を2つ紹介します。
紹介するのは以下の2つ。
- ウォーキングブリーチ
- インターナルブリーチ
この2つの方法でホワイトニングできますが、思ったほど白さが出せずに周りの歯と色調が合わないこともあります。また、しばらくすると色戻りするデメリットも。
そのため、当院としてはセラミックの被せ物による治療を提案しています。
【ホワイトニング方法1】ウォーキングブリーチ
ウォーキングブリーチは根管治療の薬剤を抜いて、代わりに歯の中に漂白剤を入れてホワイトニングする方法です。
1〜2週間で歯の中に入れた漂白剤を交換し、歯が白くなってきたら元の薬剤に戻すという治療を行います。
根幹治療の詳細は別記事にまとめているので参考にしてください。
▼根幹治療の詳細はこちら▼
>>歯の神経を抜くとどうなる?根管治療の流れや注意点を解説
メリット
メリットはセラミッククラウンよりも安価で施術ができることです。また、通常のホワイトニングよりも強力な薬剤を使用するので、かなり変色の強い歯であっても白くできる可能性があります。
デメリット
デメリットは以下の3つ。
- 歯のダメージが大きい
- 効果が人によって変わる
- 保険適用外
歯の内側に直接薬剤を入れるので、歯にダメージがあり、歯の寿命が短くなってしまうことがあります。
効果にも個人差があるため、他の歯と色調を合わるのも難しいです。
保険適用外でセラミッククラウンよりは安価と言えども、費用も高くなってしまうので、当院ではあまり推奨していません。
【ホワイトニング方法2】インターナルブリーチ
インターナルブリーチはオフィスホワイトニングで、神経がない歯の漂白を行う方法です。複数回通院して漂白の施術を行います。
メリット
メリットはウォーキングブリーチより短期間で、神経の死んだ歯を漂白できることです。
長い時間かけてホワイトニングをするのが難しい人には、嬉しいですね。
デメリット
デメリットは以下の2つ
- ウォーキングブリーチよりもホワイトニング効果が小さくなる
- 効果が人によって変わる
インターナルブリーチは、ウォーキングブリーチよりもホワイトニング効果が小さくなってしまいます。
また、こちらもホワイトニング効果に個人差があるので、他の通常の歯と色を合わせるのが難しいです。
特に見た目に影響する部分なので、当院では周りの歯と色を合わせやすいセラミックの被せものによる治療を提案しています。
虫歯があるけどホワイトニングしたいなら歯科医院で相談しよう
この記事では、虫歯があるけどホワイトニングしたいあなたに向けて、以下のポイントを解説しました。
- 先に虫歯を治療した方が良い理由
- 虫歯がある場合のホワイトニングの注意点
- 重度の虫歯になってもホワイトニングできる方法
ホワイトニングをする場合、先に虫歯の治療をした方が良いです。見た目を優先したい気持ちはわかりますが、虫歯が進行してしまって歯の寿命を縮めてしまっては元も子もありません。
ただし、詰め物や被せ物はホワイトニング効果がないため、ホワイトニングの効果を予測して虫歯の治療を行います。ホワイトニング後に色調が気になる場合には再度色調をあわせるために治療をやり直すこともあります。
まずは歯科医院で、どのように治療を進めるのが良いか相談してみると良いですね。当院のホワイトニングもぜひご利用ください。
※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。
当院での治療を検討していない患者様による、ご質問だけのお電話はお控えください。